パスタ値上がりへ〜デュラム種が13年ぶりの不作
- 2014年11月7日
- 米国ビジネス
世界小麦生産量は2013〜14年度に史上最高の9億8300万トンを記録したものの、パスタに多く用いられるデュラム種は13年ぶりの不作で、パスタ業界は原料高に直面しそうだ。
ロイター通信によると、13〜14年度のデュラム小麦の世界生産量は、前年比12%減の3330万トン(国際穀物理事会)だった。イタリアのパスタ製造大手ブイトーニ(Buitoni)の輸出責任者ルチアーノ・バーリ氏は「パスタメーカーは4年ぶりのコスト高に直面し、コスト上昇分は消費者に転嫁されるだろう。状況は実に不安定だ」と話した。イタリアでは法律によって、乾燥パスタはデュラム小麦粉と水で作ることを生産者に義務付けている。
最も値上がりの痛みを感じるのはイタリアの消費者となりそう。米国では1人当たりのパスタ消費量が年間19.4ポンドなのに対し、イタリア人は55.8ポンドに上るためだ(欧州のパスタ製造者団体UNAFPA)。
カナダ小麦局(CWB)のブルース・バーネット氏によると、今年の同国西部産のデュラム小麦のうち、上位2等級の評価を受けるのは4分の1もないという。カナダはデュラム輸出量が世界で最も多い。
ノースダコタ小麦委員会のジム・ピーターソン氏は、「最高品質を求める買い手は入手に懸命となっている」と話した。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ