モバイル機器で自然採光を制御 〜 サンセントラル、サンビーマーを市場投入

 自然採光の装置機器を開発するサンセントラル(SunCentral)は、太陽の位置に合わせて反射鏡を自動的に変化させ、採光を最適化する装置を開発した。

 クリーンテクニカ誌によると、サンビーマー(SunBeamer)500と呼ばれる同製品は、通常なら自然採光できない建物内の部分にも、反射鏡を使って自然光を送り込むことができ、熱や眩光を過度に引き起こすこともなく、また、モバイル・アプリケーションを使って利用者が光の向きを操作し、必要な場所に光を当てることを可能にする。

 サンセントラルのガスリー・コックス最高経営責任者(CEO)はその新しいアプリケーションによって、「天井から入ってくる自然光をリアルタイムで操作できる」「製品の特徴的な部分に光を当てるのであれ、プレゼンテーションのために部屋を暗くするのであれ、モバイル機器から操作できる」と説明する。

 カリフォルニア州アーケーディアにある大型ショッピング・モール「ウェストフィールド・サンタアニタ」は、サンビーマーを導入した大型商業施設の一つ。レイモン・オスゲラ管理責任者は、大きな改修工事をせずに屋外のような買い物体験を消費者に提供でき、最近のモールの傾向に合わせることができたと話す。

 「このモールには、美しい屋外プロムナードがある」「屋外モールのような感覚を屋内にもたらしたいと思っていた」「屋内の快適さを犠牲にせず、それを達成できた」とオスゲラ氏は述べた。

 サンビーマーは、紫外線を99%以上、不要な熱を55%削減できる。「優れた屋内環境を実現しながら省エネルギーにも役立つ」とコックス氏は言う。

 また、設置に際しても大掛かりの工事を必要とせず、天窓を設置できる建物であればどんな建物でも設置できる。「建物の構造に大きな変更を必要としない。自然採光を簡単に実現できる」とコックス氏は説明している。

 サンビーマーは北米のほか、これまでにオーストラリアと日本、ドイツに導入されている。

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