IBM、見えない皮膚がんを早期に検知 〜 認知電算システムで特定を可能に

 IBMは、画像を診断することによって皮膚がんを早期に発見するシステムを開発した。

 コンピュータワールドによると、IBMの研究者らは、ニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリング(Memorial Sloan Kettering)がんセンターの協力を得て、自社の視覚的認知電算技術を使ったシステムを開発した。

 そのシステムを使って3000枚の画像をスキャンしたところ、悪性黒色腫をおよそ95%の確率で特定できたという。従来の検査の場合、特定できる確率は平均して75〜84%。

 IBMによると、同システムが実用化されれば1秒以下で画像スキャンでき、その結果、医師が認識できるまえの段階で皮膚がんの病巣を特定して、初期段階で治療できるようになる。

 同システムは、複数の方法で画像診断を実行できる。たとえば、皮膚の異常な色あいや皮膚表面のパターン、あるいは皮膚の急変性に特化した診断も可能。それらの結果を踏まえて総合的に皮膚がんか否かを判断できる。

 同システムには、IBMの多様の技術が集約されている。その一つは、同社が開発した学習機能技術「マルチメディア・アンド・アナリティクス・システム」。そのほか、医療画像分析技術「アナリティクス・シーヴ(Seive)」や、視覚認識および検索技術の「インテリジェント・ビデオ・アナリティクス」も組み込まれている。

 米国では毎年500万人が皮膚がんを発症している。

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