感情を洞察する顧客サービス・ソフトウェア 〜 IBM、近い将来に製品化へ
- 2015年5月27日
- ハイテク情報
IBMがイスラエルのハイファで運営する研究室は現在、同社のオンライン・チャット・サービスに顧客が書き込む問い合わせ内容や顧客サービス担当者に寄せられるツイートから、顧客の基本的な感情を認識する新たなソフトウェアを実験している。
同ソフトウェアは、ツイッター(Twitter)からのテキストやチャット、電子メールの形式にも対応する。IBMによると、IBMへの問い合わせ手段がツイートかチャットか、あるいは電子メールかによって消費者や利用者の表現が異なるという。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、それらの問い合わせ手段に加え電話も含めて、問い合わせをしてきた消費者らの感情を洞察するIBMのソフトウェアは、近い将来に実用化される見込みだ。
顧客サポート部門を持つ大企業は、大人数の顧客対応担当者を雇っており、その経費も膨大だ。IBMでは、問い合わせ客の感情や気持ちを察するソフトウェアを開発することで、自動化された顧客サポートの質を向上させ、企業各社の顧客サポート・コストの大幅削減を支援しようと狙う。
IBMによると、ハイファ研究室で試験運用中のソフトウェアは、既存の顧客サポート・ソフトウェアに、感情分析機能の層を加えたものだ。
同ソフトウェアは、消費者が打ち込んだ言葉をはじめ、文法的な文章構造、会話の文脈、さらには、感嘆符の過剰使用といったメタ言語の用例、大文字の使い方、俗語の使い方、絵文字の使い方を含む種々のデータを認識して分析し、問い合わせ者の気持ちや感情を予想し、顧客サポート業務のコストを削減する。
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