製造業界はインダストリー4.0の時代に 〜 工程間の情報のやり取りが重要に

 製造業界における技術導入が急激に進んでいる。それを象徴するのが、ドイツ政府の推進する「インダストリー4.0」(第4次産業革命)だ。

 大規模データ(big data)やモノのインターネット(IoT=Internet of Things)といった言葉は昨今、IT業界用語として頻繁に取り上げられ、そこにデジタル製造という概念も加わって、製造現場に活用することで製造業の技術化に貢献し始めている。

 その典型的な活用例は、製造現場における情報の流れに象徴される。

 オートメーション・ワールド誌によると、最先端のITと製造業が融合するインダストリー4.0は、それぞれの製造工程のあいだにおける情報の正確かつ切れ目のない持続的流れによって、製造現場に劇的な恩恵をもたらしつつある。

 全工程がデジタル化されることで各工程のデータが処理され、それによってリアルタイムでデータが交信され、工程全体が大幅に効率化される。その背景には、リアルタイムの大規模データ転送技術の発達がある。各種の検知器や機器類から発信される膨大な量のデータをリアルタイムで交信させるには工程間を結ぶ広帯域通信網が必要となる。

 それを可能にするのにイーサーネットが定着しているが、工場用のイーサーネット通信技術もすでに存在する。そのなかで特に際立った存在が「CC-Link IE(産業イーサーネット)」と呼ばれる通信規格だ。CCリンクは、2007年に初めて導入されて以降、急速に進化している。

 CCリンク技術を誕生させたのは、大量かつ無数の部品を扱うアジア系自動車およびディスプレイ製造業者だった。たとえば、自動車製造ラインでは、車種やオプションが異なる車両の製造ラインが並び、それぞれのパーツの在庫状況を常時追跡する必要があった。その結果、大規模データが行き交うようになり、それに対応する産業イーサーネット技術が必要になったことからCCリンクが開発された。

 CCリンクがほかの工場向け広帯域通信技術と異なるのは、同技術がギガ・ビット・イーサーネットを基盤にしている点だ。また、関連機器を提供するメーカーも多いことから選択肢が豊富だ。

 CCリンク対応製品を提供するベンダーには、三菱電機(CCリンクの提唱会社)のほか、HMS、ルネサス(Renesas)がある。また、対応するプログラム可能のプロセッサー(FPGA)基盤の機器を提供する企業には、アルテラ(Altera)やアルティマ(Altima)がある。システム・オン・ア・チップ(SoC)では、東京エレクトロンデバイスやザイリンクス(Xilinx)がある。

 現在、CCリンク推進団体の「CLPA(CC-Link Partner Association)」には、2200社以上の企業が加入しており、さらに290社のメーカーから1400種類の認定製品が提供されている。

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