VWテネシー工場が組織化〜UAW、南部の外国勢拠点で初
- 2015年12月7日
- 自動車関連
独フォルクスワーゲン(VW)のテネシー州チャタヌーガ工場で4日、労働組合結成の賛否を問う労働者投票が実施され、外国メーカーが南部州で保有する工場では初めてとなる組織化が賛成過半数で可決された。
ロイター通信によると、投票では専門技術を擁する熟練労働者の約71%が賛成票を投じた。熟練労働者は工場の時間給労働者1450人の約11%を占める。VWは先に、時間給を含めた全体投票の実施を全国労働関係委員会(NLRB)に申し立てている。NLRBが申し立てを却下すれば、熟練労働者164人は米南部で初の団体交渉権を獲得することになる。
専門家によると、熟練労働者の割合は全体の一部に過ぎないものの、歴史上初の可決が今後、南部のトランスプラントにおける組織化に追い風になる可能性がある。
UAWの組織化を指揮するゲリー・カスティール書記長・財政部長と、UAW地方支部ローカル42のマイク・カントレル支部長はいずれも投票結果について、団交権を持たない労働者の「不満」の結果だと述べた。
UAWは2014年2月、チャタヌーガで時間給労働者全体による投票を実施したが、僅差で不成功に終わった経緯がある。
VWは、投票が排ガス試験不正問題と重なる最悪の時期に実施されたとの考えを示した。これに対してカスティール、カントレル両氏は、投票の申請はスキャンダル発覚前の8月に行われたと反論した。
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