ダウ・ケミカル、デュポンと統合を協議

 米化学最大手のダウ・ケミカル(Dow Chemical、ミシガン州)が同2位のデュポン(DuPont、デラウェア州)と経営統合へ向けて協議していることが、8日明らかになった。ともに時価総額が約600億ドルに上る両社の経営統合が実現すれば、総売上高が900億ドルを超え、独BASFを抜いて世界最大手の化学メーカーが誕生する。

 ロイター通信が消息筋の話として報じたところによると、経営統合は数日以内に発表される見通し。

 統合後は最近の合併・買収(M&A)における一般的な手法を取り、事業体を3つに分割してダウのアンドリュー・リバリス最高経営責任者(CEO)が新会社の会長に、デュポンのエドワード・ブリーン氏がCEOに就任する。

 ただし、協議はまだ合意に達しておらず、物別れに終わる可能性もあるという。
 市場調査ディールロジックによると、2015年は企業のM&A総額が約4兆3500億ドルに達し、リーマンショック前の07年の最高水準をすでに上回っている。その中でも両社の統合は最大規模になる。

 両社とも化学・農業からプラスチックまで強固な地盤を持つ一方、成長著しい分野に的を絞るよう株主から求められ、ブランドを構築した一部製品の切り捨ても含め事業の再編を進めている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る