苦戦続き、高まる不安 強さ欠く本命クリントン氏

 南部ケンタッキー州で17日行われた大統領選の民主党予備選は、クリントン前国務長官(68)とサンダース上院議員(74)の得票率の差が1ポイント未満の大接戦となった。クリントン氏の指名獲得は動かないとみられるが「本命候補」の強さに欠け、共和党の実業家トランプ氏(69)との対決になる公算の11月本選に向け、人気が高まらないのは大きな不安要因だ。

 クリントン氏は4月26日のペンシルベニアなど東部5州予備選の4州を制し、党候補の指名獲得を濃厚にした。だが、続く5月3日の中西部インディアナ、10日の南部ウェストバージニア、17日の西部オレゴンの各州で敗れた。

 18日午前(日本時間同日午後)のAP通信の推計によると、獲得代議員数は、指名獲得に必要な過半数2383人に対しクリントン氏2291人、サンダース氏1528人と、763人の大差がついている。しかし、予備選などの結果に縛られない党有力者からなる「特別代議員」を除いた一般代議員の数では1767人対1488人、差は279人に縮まり、有権者の間での人気は両者にさほど差がないのは明白だ。(共同)

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