ラスベガスで今月上旬、全米最大のソーラー施設が始動した。
クリスチャン・サイエンス・モニターによると、場所は複合娯楽施設「マンダレイ・ベイ・リゾーツ・アンド・カジノ」内のコンベンションセンターで、28エーカーの屋上スペースに2万6000枚のソーラー・パネルが設置された。年間の発電量は、国内の平均的な世帯1340軒の電力を賄えるといい、同施設の電力需要の4分の1を満たす。
電力消費量の多いカジノ大手が集まるネバダ州では、各社が日当たりの良さを利用してソーラー発電への移行を進めており、すでにウィン・リゾーツとラスベガス・サンズがホテル用に再生可能エネルギーによる電力の購入や生産を増やす計画を発表している。
マンダレイ・ベイを運営するMGMリゾーツ・インターナショナルのサステイナビリティ責任者は「給電網(グリッド)からの離脱を考えている。理由の1つはオープンな市場でより多くの再生可能エネルギー電力が買えるためだ」と話す。
消費者側のこうした動きは、電力会社にとっては大きな痛手だ。地元のNVエナジーは、 売り上げの7%を占める3大顧客を失ったら、給電網を維持するには他の客の料金を引き上げざるを得ないと話している。米太陽光エネルギー協会(ASES)のビル・エラード氏は、こうした状況を電力会社にとっての「死のスパイラル」と呼び、「収入が落ちるため給電網からの離脱者引き止めを図るが、残った客の料金を引き上げることでさらに離脱者が増える」と指摘する。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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