米高級品市場が回復〜世界販売の推進力に

 米高級品市場の需要が回復している。ウォールストリート・ジャーナルによると、2012年10〜12月期は、高級スカーフなどで有名なエルメス・インターナショナルの米売上高が前年同期比21%と大幅増の2億4750万ドルとなり、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンやカルティエなども同様に好調な業績を納めた。

 米経済は回復基調にあり、高止まりしていた失業率は低下し、株式市場も好調、住宅価格も改善している。

 高級品の動きは経済の伸びと密接に関係し、全体の消費者景況感はまだ不安定だが、最大の消費者である富裕層は不透明感を気にせず、高価な衣類、アクセサリー、貴金属、美容品などを購入している。HSBCの高級品担当アナリストは「米国では高級品の消費トレンドが全体の消費トレンドを上回り続けている」と指摘する。

 高級品市場は、08年の経済危機で米国が落ち込んだ後は中国に成長の中心が移り、欧州でもユーロ圏の危機で消費者が支出を抑える中、大量に高級品を買う中国人観光客の重要性が高まっていたが、12年はその中国の伸びも鈍り、LVMHなどは2桁台の販売増が難しかった。この結果、再び米国が販売をけん引するようになり、LVHMでは12年に最も好調だったのが米国で、為替や買収の影響を除くと売り上げは12%増と日本を除くアジアの10%増を上回った。

 米国で増えているヒスパニック系やアジア系消費者は平均的な米国人より高級ファッションや化粧品に関心が強いため、人口構成の変化も業界には有利となっている。また、これまで米市場は地元の消費者が中心だったが、政府は中国人観光客に対するビザ規制を緩和している。

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