ハードウェアへの関心は持続

 3月8日から17日までテキサス州オースティンで開催中の見本市「サウス・バイ・サウスウェスト(South by Southwest)」で、今年(2013年)はハードウェアに話題が集中している。

 技術や音楽、映画を主題としたサウス・バイ・サウスウェストは、ソーシャル・ネットワーキングやモバイル・アプリケーションの動向および傾向が垣間見える展示会として知られている。

 ツイッター(Twitter)やフォースクエア(Foursquare)、グループミー(GroupMe)が世間に知られるきっかけとなたのが、サウス・バイ・サウスウェストだ。

 ニューヨーク・タイムズによると、同見本市から有名になっていった新興企業を見ると、ほとんどがインターネットやモバイル・サービスの分野だが、今回、話題を最も集めているのは、30秒ごとに自動的に写真を撮るカメラや、身振り制御機器、新型のゲーム機といったハードウェアだ。

 サウス・バイ・サウスウェストの技術責任者を務めるヒュー・フォレスト氏によると、今年の展示期間中にはハードウェアを主題にした意見交換や発表会が少なくとも20件以上予定されており、その数は、前年よりはるかに多い。

 ハードウェアが脚光を浴びている背景には、クラウドファンディング(一般大衆から小口の出資金をインターネットで集める仕組み)の資金調達モデルや立体印刷(3Dプリンティング)を使った製造手法により、試作品の作成が以前よりも低コストになったという環境変化がある。

 さらに、ぺブル(Pebble)のスマート腕時計やネスト(Nest)のスマート室温調節器といった新製品の話題性もハードウェア機運上昇に加担している。

 「革新的な新技術は、ソフトウェアの要素を含んだハードウェアだ」と、メモト(Memoto)の共同設立者オスカル・カルマル氏は話す。メモトは、30秒ごとに写真撮影する小型カメラを開発したスウェーデン企業で、クラウドファンディングのキックスターター(Kickstarter)を介して資金を調達した。

 「ソフトウェア開発の世界で10〜15年前に起こったことが、今、ハードウェアの世界で起きている」「開発が格段に容易になった」と、カルマル氏は言う。

 アルティメター・グループ(Altimeter Group)の業界専門家スーザン・エトリンガー氏は、サウス・バイ・サウスウェストにハードウェアが多数出展されている要因として、モバイル・アプリケーションやソーシャル・ネットワークの世界が飽和気味になっており、投資家の関心もそれらからやや離れ始めている印象があることを指摘する。

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