アルファベット(Alphabet)傘下のウェイモ(Waymo)はこのほど、利用希望登録者たちにロボタクシー・サービスを提供すべく、ロサンジェルスでのロボタクシー・サービスを過去最大規模で拡大した。
CNBCによると、ウェイモは、ロサンジェルス郡の約80平方マイル全域を対象に、利用者らがウェイモのアプリケーション「ウェイモ・ワン」を使って無人ロボタクシーを呼べるサービスを11月12日に開始した。今回のサービス拡大には、利用希望登録者30万人が住むアンジェリノースも含まれる。
人口380万人を超えるロサンジェルスはその結果、ウェイモのロボタクシー・サービスを完全に利用できる3番目の都市となった。ウェイモ・ワンは、サンフランシスコ市全域で同サービスを6月に開始した。それ以前には、アリゾナ州フェニックス市全域で2020年に提供開始している。
自動運転車(autonomous vehicle=AV)による配車サービス最大手のウェイモは、2023年に追加の資金調達(シリーズC)に成功したことを受けて、サービス拡大を加速させている。ロボタクシー・サービスを拡大するには、信頼性の高いAVや人工知能ソフトウェア、そのほか各種のシステムの検証、問題発生時に即応する専門要員らの育成と配備、自治体当局との交渉や要件を満たすための諸手続きといった膨大な規模と量の対応が必要だ。そのためには多くの労働力と時間、そしてコストがかかる。
ウェイモは現在、ウェイモ・ワンを通じてそれら三つの市場で1週間あたり15万件以上の有料ロボタクシー・サービスを提供している。その件数は8月には10万件だった。
ウェイモは、ウーバーとの提携のもと、テキサス州オースティンで同サービスを2025年に提供する計画を9月に発表している。
ウェイモの新型ロボタクシーには、カスタム検知器群と独自の人工知能「ドライバー」を搭載した中国ジーリー・ズィーカー(Geely Zeekr)が使われる。
ウェイモ・ワンのサービスは、見知らぬ運転手の車に乗ることに不安を感じる女性客に受け入れられている。また、10代の子どもを学校に送る親たちにも人気がある。
(Gaean International Strategies, llc社提供)
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