飛行機操縦もタッチパネル式に〜航空ショーで未来の技術公開

 目が回りそうなほどたくさんのスイッチやつまみ(ノブ)に囲まれた民間航空機の操縦席が、巨大なアイパッド(iPad)のようなすっきりしたタッチパネル式に変わる日も遠くなさそうだ。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、このほど開かれたパリ国際航空ショーでは、操縦席のさまざまな新デザインが公開された。それらが早ければ2010年代末にも旅客機に採用される見通しで、パイロットは針路の変更やエンジンの管理まで、コンピュータ画面のアイコンを指先でたたくかドラッグするだけで操作できるようになる。

 タブレット端末風のディスプレイは、空港への誘導でもパイロットに視覚的な指示を与えられるようになる。パイロットはナビゲーション・チャートを画面に呼び出して拡大し、1度のスワイプで管制塔からのメッセージを呼び込み、目指す空港の安全なスペースを確認することができる。

 仏タレス(Thales)の操縦席設計センターで技術革新を指揮するデニス・ボネ氏によると、こうした技術の進歩は「ディスプレイがより直観的になり、より統合され、格段に使いやすくなる」と説明する。タレスにとって最大の競争相手であるハネウェル・インターナショナル(Honeywell International)とロックウェル・コリンズ(Rockwell Collins)の米2社も、同様の技術革新を進めている。

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