有料テレビ離れ進む〜第3四半期は11.3万人の純減
- 2013年11月13日
- 米国ビジネス
有料テレビ・サービスを解約する人が増えており、2013年第3四半期は業界全体で契約者が11万3000人減ったことが、市場調査モフェットネイサンソンの調べで分かった。
シカゴ・トリビューンによると、ケーブルTV会社、衛星放送会社、動画サービスを提供する電話会社を含む有料TV業界のうち、ケーブルTVは解約者が68万7000人と前年同期を大きく上回った。衛星放送と電話会社は合わせて約57万4000人が新しく加入したが、全体の減少を補うには至らず、モフェットネイサンソンは「この12カ月は有料TV業界にとっては過去最悪だった」と指摘した。
特に厳しい状況にあるのはタイムワーナー・ケーブルで、第3四半期はネットワーク大手CBSとの番組放映権料などをめぐる交渉が難航した結果、ロサンゼルス、ニューヨーク、ダラスで1カ月間同社を通じたCBSの放送が停止されたため、30万人以上が解約した。ただし、業界全体の契約者減少は、住宅市場の低迷や家族構成の変化が主因と考えられる。
また、有料TV業界より通信業界の方が売り上げが伸びているわけでもなく、有料TV業界は5.1%増と堅調だった一方、通信業界の営業収入は3%未満の増加にとどまっている。モフェットネイサンソンは「有料TV業界が客が減ったにもかかわらず売り上げを伸ばしたことは急激な価格上昇を意味し、これが低所得層を圧迫して市場から追い出した」と分析している。
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