デルとドロップボックスが提携 〜 企業向けクラウド・ストレージ販売を強化

 デル(Dell)は、ドロップボックス(Dropbox)と業務提携することで、ドロップボックスのクラウド・ストレージおよびファイル共有サービスを企業に販売することに協力する。

 コンピュータワールドによると、ドロップボックスのようなクラウド版ストレージおよびファイル共有サービス・ベンダーらは、大手のIT企業や通信サービス会社と提携することで、それらのサービスを企業市場で普及させることに注力している。

 そういったサービスは消費者市場で最初に広まったが、スマートフォンやタブレットを職場に持ち込んで業務利用する人が激増したことを受けて、昨今では企業による採用が好調に増えている。

 デルとドロップボックスの提携によると、今後はデルの国際販売部がドロップボックスの企業版を販売する。

 ドロップボックスの競合社であるボックス(Box)はそれに先駆けて、オーストラリアのキャリヤーであるテルストラ(Telstra)と、イギリスのキャリヤーであるEEと提携したばかり。

 ドロップボックスがデルと提携したことは、ボックスに対抗して企業市場の開拓に注力するためと言える。

 デルにとっての利点は、デルの企業向けデータ保護クラウド・サービスであるクラウド・エディションにドロップボックスのストレージおよびファイル共有サービスを同梱することで、包括的なクラウド・ストレージ・サービスを提供できるようになることだ。

 それと同時に、デルの同サービスは、ドロップボックスのサービスより企業向けセキュリティ性能が非常に高いため、ドロップボックスはセキュリティ機能を一気に高められるという恩恵を受ける。

 デルのクラウド・エディションは、マイクロソフト(Microsoft)のクラウド・ストレージ・サービスであるスカイドライブ(Skydrive)との互換性もある。

 ドロップボックスは2013年の途中から企業市場の開拓を優先事項として位置づけている。デルとの提携は、それを一気に強化する最初の大型戦略となった。

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