GM車販売にリコールの影響なし〜中古車の価値も持続
- 2014年7月2日
- 自動車関連
ゼネラル・モーターズ(GM)は、点火スイッチの欠陥問題で累計約2900万台をリコール(回収・無償修理)したが、新車に加え中古車販売でも打撃を受けていないようだ。
AP通信によると、専門家は、GMが安全問題に素早く対処したことで消費者の信頼を保ったと指摘する。GMの5月の米新車販売台数は、前年同月比で13%の伸びを記録、また6月の新車販売台数に関しても、前年同月比1%増だった。
リース車の価格決定でディーラーが参考にする残存価額の指標サービスALG(旧オートモーティブ・リース・ガイド)のラリー・ドミニク社長は、GMの一連の対応について「人々は『不注意だった』というよりも『注意深い』と受け止めている」と指摘する。
ALGによると、2010年型シボレー「マリブ」の価値は、リコールが発表された2月から5月までに3%上昇している。一方、マリブが含まれる中型車は全体で1%価値が下がっている。マリブは14年だけでも5件のリコールの対象になっている。
他のGM車の価値も、シボレー「コバルト」を除いて大半が上昇している。コバルトは点火スイッチの欠陥が発覚した最初の車で、少なくとも13人の事故死者のうち9人がコバルトに搭乗しており、約100万台がリコールされた。
ALGによると、10年型コバルトの価値は期間中に2.4%低下した一方、小型車は全体で約3%上昇している。
GMのリコール問題は今も収束の兆しが見られないが、自動車情報カーズ・コムの上級アナリスト、ジェシー・トプラク氏は、消費者がリコール問題に対してより敏感になったとしても、新車市場のシェアへの打撃は小さいと予想。これまで以上の値引きや「狙いを定めたマーケティング努力によって緩和できる」と語った。
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