白人警察官の訴追断念 司法長官、差別解消を要求

 【共同】ホルダー司法長官は4日、ミズーリ州ファーガソンで昨年8月に丸腰の黒人青年を射殺した当時の白人警察官の訴追を断念したと発表した。人種差別を禁じた公民権規定に違反するかどうか独自捜査していたが、明確な立証には至らなかった。

 長官は、白人主体のファーガソン市警に黒人への偏見を帯びた捜査がはびこっていることを批判し、差別体質が事件の背景にあるとの認識を示した。黒人のホルダー氏は「即時かつ大規模、構造的な是正措置を取る時だ」と強調し、市側に差別解消を要求した。

 州レベルの大陪審は昨年11月、射殺したウィルソン氏を不起訴にした。訴追は困難とみられていたが、AP通信によると、被害者マイケル・ブラウンさん側の弁護士は「遺族に驚きはないが落胆している」と語った。

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