スマートフォンで応答できる動画呼び鈴 〜 起業家シミノフ氏の反転攻勢

 起業家で発明家のジェイミー・シミノフ氏は、通信機能を備えた新型の呼び鈴で復活しつつある。

 同氏が開発したのは、スマートフォンと連動する呼び鈴で、玄関に取り付けたその呼び鈴を訪問者が押すと、利用者は自分のスマートフォンを使って動画とともに答えることができる。

 アントレプレナー誌によると、リング(Ring)と名付けられたその動画呼び鈴は、英国人の富豪で著名起業家のリチャード・ブランソン氏が先週、一目惚れした製品で、巨額の投資を同氏から獲得して知名度が一気に上がった。

 シミノフ氏は2年前に、リングの原型だった製品をたずさえて、シャーク・タンク(Shark Tank)という人気番組に出演して投資を獲得しようとしたが、失敗した。同番組は、起業家や発明者らが初期段階の事業を4人の投資家に説明し、会社(または事業)の一部所有権と引き換えに出資を引き出そうとする起業家発掘番組。

 シミノフ氏はその際、起業家兼投資家のケヴィン・オリアリー氏から出資を提示されたものの、その内容に不満だったことから、その提示を拒否し、オリアリー氏から愚か者扱いされて、数百万人という視聴者の前で恥をかかされたことでも一部で知られる人物になった。

 シミノフ氏は、消費者向け技術製品開発業界重鎮のマーク・ディロン氏とともに、リングを4年前に開発し、改良を重ねて、2014年だけで3800万ドルの投資を調達し、2年前のシャーク・タンク騒動から巻き返しを図っている。

 従業員は120人に増え、利用世帯も徐々に増えている。

 シミノフ氏は、シャーク・タンク騒動後の反転攻勢に「いまでもまだ信じられない」と話すとともに、「われわれは、消費者に技術を与えることで地域社会の犯罪を減らせると望んでいる」と述べた。

 リングは、ワイファイ接続機能と高精細の夜間カメラを装備し、クラウド・サービスも提供する。利用者は、呼び鈴が押されると、自分のスマートフォンに着信した通知を受けて、玄関に立つ訪問者を夜間でも鮮明画像でスマートフォン画面に映し出される映像を見ることができる。

 リングの機器は199ドルで、カメラが録画する映像はリアルタイムでクラウド保存され、そのサービス料金は年間30ドルだ。これまでの販売高は約300万ドルとまだ小さいが、大きく成長する可能性があるとみられる。

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