国内初のバイオシミラー発売〜ノバルティス、業界に新時代

 スイスの製薬大手ノバルティスはこのほど、米国初のバイオシミラーを基のブランド薬の15%引きで発売した。

 ロイター通信によると、バイオシミラーはバイオテク医薬品の特許が切れた後に販売される同等の品質を有したバイオテク後発薬。従来の医薬品のジェネリックに相当する。欧州では2006年から販売されているが、米国では10年の医療保険改革法によってようやく法環境が整備された。

 ノバルティスが販売するのは、がんの化学療法による白血球減少を改善するアムジェンの「ニューポジェン(Neupogen)」(一般名フィルグラスチム=filgrastim-sndz)のバイオシミラーで、商品名は「ザルシオ(Zarxio)」。

 米国での卸価格は、ニューポジェンが300マイクログラム(mcg、1mcgは1000分の1グラム)で324.30ドル、480mcgで516.45ドルであるのに対し、ザルシオは各275.66ドル、438.98ドル。09年に欧州で発売された時もオリジナルの15%引きで提供されたが、現在欧州では値引き幅が平均約20〜30%まで広がっており、保険会社は最終的にバイオシミラーがオリジナルより40〜50%安くなることを期待している。

 ニューポジェンの年間売上高は12億ドルで、その半分以上を米国販売が占める。

 アムジェン、アッヴィ、ロシュといったバイオ医薬品への依存率が高い製薬会社にとっては、バイオシミラーの普及は大きな脅威で、アムジェンはザルシオの販売差し止めも試みたが、ワシントンDCの連邦控訴裁はこの訴えを退けた。

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