民泊ホストに黒人差別傾向〜Airbnb、予約時の名前から

 空き部屋を短期的に貸し出す民泊サービス「エアビーアンドビー(Airbnb、カリフォルニア州)」に登録する家主(ホスト)は、黒人と思われる客からの予約を避ける傾向が強いという調査結果が発表された。

 ニューヨーク・タイムズによると、ハーバード・ビジネス・スクールの研究班がことし7月、ボルティモア、ダラス、ロサンゼルス、セントルイス、ワシントンで約6400件のホストに架空の名前で宿泊を予約した結果、白人らしい名前で申し込んだ時の成約率が約50%だったのに対し、黒人らしい名前では約42%だった。

 特に「Lakisha(ラキーシャ)」や「Rasheed(ラシード)」といった黒人の可能性が高いと思われる名前は、「Brent 」や「Kristen」といった名前と比べ、他の条件は同じでも予約できる確率が約16%低かったという。こうした差別は白人だけでなく黒人のホストでも見られ、利用者が男女どちらでも共通していた。

 研究班は報告書で、客に名前を聞かなければ問題は解決すると提案している。しかしエアビーアンドビーのブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)は2013年、「利用は信頼の上に成り立ち、信頼は透明性の上に構築される。当社やシェアリング経済の将来に匿名性が入り込む場所はない」と述べている。

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