第19回 「足を使う町」

文&写真/小野アムスデン道子(Text and photos by Michiko Ono Amsden)

ナイキのブランドカラー“オレンジ”のバイクタウンの自転車。©Motivate/BIKETOWN https://www.biketownpdx.com

ナイキのブランドカラー“オレンジ”のバイクタウンの自転車。
©Motivate/BIKETOWN
https://www.biketownpdx.com

自転車愛な町に
ちょい乗りシステム

車に頼りすぎるアメリカでは珍しく、ポートランドは公共交通機関や自転車などを利用して生活していこうというサスティナブルな町だ。我が家もダウンタウンから車で約15〜20分、これはバスを代替利用できる。空港までは、同じく車でハイウェイを利用すれば約30〜40分ぐらい。こちらはダウンタウンまでバスで行って、そこからライトレール(軽量軌道交通)で空港まで30分ぐらい。

ポートランド市も、自転車と人の共存を掲げ、自転車レーンや駐輪場の整備を推進しているが、2016年6月から「バイクタウンBIKETOWN」という自転車のシェアライドシステムが始まって、ちょっとした話題になっている。市の交通局が構想していた計画に、ナイキがスポンサーになることで、台数が600台から一気に増えて、その数1000台。自転車のちょい乗りにもとても便利になった。

料金は30分間で2.5ドル、1日(24時間)で12ドル、年間会員になって1日90分まで年間使用で月額12ドルという料金設定もある。ダウンタウン内の20カ所のキオスクまたはスマートフォンのアプリで会員(支払い登録)になり、暗証番号を設定。後は、サービスエリアのバイクラックか100カ所あるバイクタウンのステーションから自転車の乗り降りが可能だ。

いつでも気持ちよく歩きたい
ご近所でトレイルをサポート

自転車だけでなく、歩くのも大好きなポートランドの人達。トレイルと呼ばれる未舗装の道がコースになって、朝から歩いたり走ったりしている人も多い。人気の「フォレストパークForest Park」は、東京ドームが184個入るという広大な森林公園内に全長130kmの15通り以上のコースがある。しかし、我が家にはもっと身近に第19回でもちらりと触れた「サウスウエスト・トレイルSW Trails」というのがあって、これは地域のコミュニティが支えているトレイル。家の裏という感じのところにも小径が作られて、立て看板が立っている。住宅街の中にも小川がすぐあったりという自然環境の成せる技でもあるが「ご近所みんなでトレイル作ろうよ」というのが何ともポートランド的。この町にいると車じゃなくて足を使うのが幸せなのだ。

トレイルと言っても民家の隣を歩く感じだけど、緑はいっぱい

トレイルと言っても民家の隣を歩く感じだけど、緑はいっぱい

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小野アムスデン道子 (Michiko Ono Amsden)

小野アムスデン道子 (Michiko Ono Amsden)

ライタープロフィール

世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ。旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、翻訳多数。日本旅行作家協会会員。

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