NYからハワイまで
不動産購入&投資事情
- 2017年11月1日
- 2017年11月号掲載
Los Angeles & Orange County
依然アーバインとトーランスが人気
投資はアナハイムやサンタアナ
●不動産の状況や今後の見込みは?
2012年に不動産価格が底値を記録して以降、「落ちる」と言われながらも南カリフォルニアの価格は上昇を続けています。もともと、不動産の需要が非常に高いエリアであり、流入してくる人口に対して住宅の数が追いついていないといった背景があります。実際、ロサンゼルス郡もオレンジ郡も新築物件の開発が続いていますが、未だに住宅不足は解消されていません。
日本人に人気のエリアということでは、オレンジ郡では安全性が高いアーバインが依然トップです。また、コスタメサも住環境が良く、海に近いということで人気があります。
ロサンゼルス郡では、やはりトーランスをはじめとするサウスベイが日本人には人気ですね。ロサンゼルスのダウンタウンに通勤するにも便利ですし、古い物件でも価格が下がりません。それだけ需要が高いということを意味します。日本に永久帰国される方が当地に物件を購入してテナントを入れる場合は、安全な地域で自分でも状況を把握しやすいという理由から、トーランスの物件を選択することが多いようです。
一方、アメリカ人はキャッシュフローが出るエリアということで、自分自身では住まないエリアでも投資物件を購入する傾向があります。このように投資目的で購入する場合にお勧めしたいのは、オレンジ郡ではサンタアナやアナハイムです。ワーキングクラスの方が中心のエリアですが、このエリアは職も多く真面目に働いて家賃をきちんと払うテナント候補が好んで住みたがるエリアです。私もデユープレックスをサンタアナに所有しています。テナントが出ても、すぐに次が入ってくるので空きが長く続きません。物件を貸す方へのアドバイスとしては毎年、家賃を少しずつでも上げていくのがポイントです。
ロサンゼルス郡で投資物件向けのエリアとしてお勧めしたいのはシルバーレイクです。ここの物件は今非常に需要が高く、近隣のロスフェリッツと並んで、エンターテインメント業界の方が続々と流入しています。築年数が経ったスパニッシュ様式の家などを購入して、現代的なエレメントを取り入れてリモデルし、「ワーオ! ファクター(バイヤーが感動するような要因)」をクリエイトして転売するのが今のトレンドです。
日本人の不動産購入希望者でよく見られるのが、「不動産に関してよく勉強するけれども、分析して終わってしまう」という方です。特に投資に関して私がアドバイスするとしたら、「とりあえず買ってみて回してみる」ことが大事です。うまくいかなければ売ればいいのです。
「もし、不動産を購入して最悪のパターンに陥ってしまったらどうしよう」と心配されて二の足を踏む方もいます。しかし、最悪のパターンは個人によって異なります。また、最悪のパターンを少しでも避けるためには、その方が恐れていることに対してリスクマネジメントを敷くことが重要です。例えば「万が一、家が全焼したら」と不安に思われる方は万全の補償内容の保険に入るといいでしょう。「テナントが家賃を滞納したらどうしよう」と思われるのであれば、テナントを選ぶ際に多くの条件を課してスクリーニングを慎重に行うべきです。
そして、不動産投資をされるのであれば、何を目的としているのかをまず明確にすべきです。キャッシュフローが欲しいのか、それともエクイティを利用し5年後の転売や買い替えを目的としているのかといった点までを明らかにして不動産エージェントに相談されれば、パズルを当てはめるようにして、どこにいくらの物件を買ったらいいかの答えが導き出されるでしょう。
2ベッドルーム コンドミニアム $500,000
4ベッドルーム 一戸建て $750,000〜800,000
★ セントラルオレンジ郡
2ベッドルーム コンドミニアム $450,000〜
4ベッドルーム 一戸建て $700,000〜
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