ホリデーシーズンのグリーティングのマナーについて知っておこう!
文&写真/菰田久美子(Text and photo by Kumiko Komoda)
- 2017年12月1日
このコーナーではアメリカのHR関連のお話や、ビザ等アメリカで働くために有益な最新情報を提供しています。今回はアメリカのホリデーシーズンにおける、グリーティングのマナーについてです。
気がつけば12月。月日が経つのは速いもので、2017年も残り僅かとなってしまいました。日本では、この季節を「師走」といいますね。この言葉を聞くだけで、忙しくて、慌しくて、そわそわした気分になります。アメリカでは11月の感謝祭のあたりから年明けの1月初旬までを「ホリデーシーズン」といいます。この期間アメリカでは、感謝祭、クリスマス、ハヌカ、クワンザ、新年等、お祝い事が続きます。
クリスマスはイエス・キリストの生誕を祝うキリスト教のお祭りです。クリスマスツリーを飾り、家族や友人、会社の同僚達とプレゼントを交換します。クリスマスカードは早く着いても構わなく、12月の第一週くらいから届くようになります。オフィスでは受付の近くや従業員の目につくところに届いた順に飾っている会社も多くあります。遅くともクリスマスの前までに届くようにしましょう。サンタクロースやクリスマスツリーなどの絵柄や「Merry Christmas!」と書かれたカードはキリスト教徒の方のみに送ります。
「光の祭り」としても知られているハヌカはユダヤ教のお祭りです。紀元前2世紀、ユダヤ教の祭祀を禁じ、ギリシャ神の信仰を強制したギリシャ王から、エルサレム神殿を奪還したユダヤ人たちの勝利を称えるものです。神殿を奪回した時に神殿用の油は一日分しか残っていませんでしたが、軌跡が起こり、この油が8日間燃え続けたことから、8日間にわたりユダヤ人の家庭では「メノラー」と呼ばれる燭台に火を灯し祝います。ハヌカは例年クリスマスの近くで、メノラーなどの絵柄のカードを送ります。お祝いの言葉は「Happy Hannukah!」となります。
クワンザは宗教的なものではなく、アメリカに暮らすアフリカン-アメリカンが祖国のアフリカの文化や伝統を祝うと共に、自らの誇りを確認するために行われる比較的新しい文化的な祭事です。12月26日から1月1日までお祝いは続きます。家族で集まり学び感謝する事に重きが置かれ、7つの信条をアフリカの言葉で毎日一つずつ話し合い学びます。7つの信条とは、「ユモージャ!-結束」「クジチャグリア!-自己決定」「ユジーマ!-共同事業と共同責任」「ユジャマー!-協調経済」「ニーア!-目的」「クウンバ!-創造性」「イマーニ!-信頼・信仰」です。家庭では特別なローソクを飾ったり、特別なお料理を食べて祝います。お祝いの言葉は「Happy Kwanzaa!」です。
日本ではこの季節、個人でも企業や団体としても年賀状を送りますが、アメリカでは様々な人種や宗教を信仰する人が入り混じって暮らしていることから、ホリデーのグリーティングも多様な文化に対応できるように変化してきました。個人も、企業や団体もその多くが、クリスマスをお祝いしない人への配慮から、「Merry Christmas」ではなく、「Season’s Greetings」「Happy Holidays」など一般的な文面を使用する傾向が強くなっています。
素敵なホリデーをお過ごしください!
「Happy Holidays and A Happy New Year!」
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