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白髪ってどうして生えるの?
- 2018年7月3日
- 2018年7月号掲載
白髪に悩む人にとって気になるのが、白髪が生える原因。毛髪の色って一体どういう仕組みになっているの? なぜ白髪が生えるの? 髪の構造や色を左右する成分とその働きから、白髪になる原因を紐解きます。
髪色の正体は、メラニン色素
黒髪やブロンド、白髪といった髪の色の違いは、髪に含まれるメラニン色素の量が影響しています。黒髪には黒褐色のメラニン色素が多いのですが、白髪にはメラニン色素がほとんど含まれていません。
実は、毛根で髪が作られた直後は、髪にはメラニン色素がまったく含まれていないのです。つまり、生まれたての髪はすべて白髪。毛根にある毛母細胞は、細胞分裂を繰り返して白い毛髪を生み出します。この毛母細胞の周りにはメラノサイトと呼ばれる色素生成細胞があり、メラニン色素はここで作られます。白い髪は、毛根で成長する過程でメラノサイトからメラニン色素を取り込み、日本人の場合は黒髪として頭皮から押し出されるように生えてくるのです。
メラノサイトの機能低下が白髪の原因
メラノサイトがメラニン色素を作るには、チロシナーゼという酵素の働きが必要です。このチロシナーゼが減少するとメラノサイトの機能も低下し、メラニン色素が作られず、髪は色が着かないまま頭皮から生えてきます。これが白髪の正体。メラノサイト自体が何らかの原因でなくなってしまうこともあります。チロシナーゼの減少やメラノサイトの消失が起こる原因については、加齢や遺伝、ストレスなどが考えられますが、今のところまだ完全には解明されていません。
白髪の対策には、自分に合った白髪染めを
白髪の対策としてポピュラーなのが、白髪染め。白髪染めには、目的やシチュエーションによってさまざまなタイプがあります。それぞれのタイプと特徴を確認して、自分に合った白髪染めを使いましょう。
あなたはどのタイプ?
ヘアカラー
染料が髪の内部まで浸透するので1回でしっかり染まり、2〜3カ月ほど色が持続。ただし、人によってはかぶれやアレルギー、色を明るくすると髪に負担がかかることも。
ヘアマニキュア
髪をコーティングしてツヤを与え、髪や頭皮に負担をかけずに白髪染め。ただし、色持ちが悪く、色落ちや色移りの不安も。また、髪色を明るくすることができない。
カラートリートメント、カラーリンス
髪や頭皮に負担をかけず、シャンプー後の塗布で手軽に徐々に染められる。ただし、色持ちが悪く、色落ちや色移りの不安も。また、髪色を明るくすることができない。
一時着色料(カラースプレー、ヘアマスカラなど
時間がない時や外出時でも、すぐに白髪を隠せる。ただし、雨や汗で衣類に色移りしてしまうことも。
毛髪スペシャリスト 高橋恵子
東京都生まれ。ホーユーアメリカのR&D研究員。アメリカを中心に、北中南米のヘアカラー、ヘアケア商品の開発に従事。毎日、さまざまな人種の髪で新商品をテストしている。趣味は読書とパン作り。
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