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アメリカで新たな事業を手がける人物をクローズアップするインタビューシリーズ。

アメリカで新たな事業を手がける人物をクローズアップするインタビューシリーズ。MBA(経営学修士)クラスの実践的なカリキュラムに定評があるグロービス経営大学院。アメリカ現地法人をサンフランシスコに設立し、活動を開始したGLOBIS USAの社長、中村知哉氏に話を聞く。

アメリカ進出のきっかけ

社長の中村知哉さん

昨年来の新型コロナウイルス感染症で事業環境が大きく変わり、日本では緊急事態宣言が出て教室で授業ができなくなりました。幸いグロービスは2015年からオンラインでMBAプログラムを開始していたので、緊急事態宣言とともに翌週よりすべての授業をオンラインに切り替えることができました。オンラインになると地域性は関係ありません。日本で一番の経営大学院と評価していただき、アジアでもNo. 1を目指していたのですが、オンラインでは否が応でも世界の土俵に上げられます。そこで、世界最大の米国市場で勝負しようというのが今回のアメリカ進出の背景にあります。

また、当社は「グロービス・キャピタル・パートナーズ」というベンチャーキャピタルを持っています。その投資先の企業がアメリカ進出を本格化し始めたので、投資先の支援をアメリカで行う必要があるということも進出の背景の一つです。

まずは日系企業にアプローチ

GLOBISのクラスの様子

まずは、日本で提供しているマイクロラーニング教材の「GLOBIS学び放題」とその英語版「GLOBIS Unlimited」をアメリカで展開します。アメリカもまだ集合研修をやりにくい環境と思うので、日本で取引のある企業の米国法人従業員にマイクロラーニングの教材を英語で利用いただきたいと考えています。その延長線上に研修ニーズがあると考えていますので、アメリカでも企業内研修、リーダー育成のお手伝いをしていきたいです。将来的にはサンフランシスコで単科(基礎マネジメント)科目を開講し、そこで受講される学生がさらに勉学を進めるならば、東京またはオンラインでMBA本科クラスに出席してもらうことを想定しています。

アメリカ西海岸はバークレーやスタンフォードといった競合がとても多い所なので、どのように乗り越えていくか、どのように知名度を上げていくかはとてもチャレンジングです。今はまだアメリカ在住の方に知られていないので、まずは認知拡大に努めたいです。そして、アメリカの企業にも認めてもらえるよう頑張っていきたいですね。

夢の実現を後押し

リカレント教育が進んでいるアメリカですが、新たにマーケティングスキルやテクノロジースキルを身に着けたいという方にはぜひ利用していただきたいです。グロービスは英語や日本語で高品質で実践的な学びを提供しますので、学び直しにも利用しやすいでしょう。また、生きる目的を問う「志教育」にも力を入れています。お金を稼いで偉くなることだけでなく、自分の可能性を信じる方の夢の実現をお手伝いしていきたいと考えています。

皆さん、志があって夢を実現するためにアメリカにいらっしゃるのではないでしょうか。その夢のエネルギーチャージをするセミナーやプログラムを提供していきますので、気軽に参加してエネルギーを吸収していただきたいです。

GLOBIS USA Inc.https://globisusa.com/

PROFILE
中村知哉

GLOBIS USA社長。一橋大学社会学部卒業。米国ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。商社勤務を経て、グロービス代表堀義人氏らとともにグロービス経営大学院を開校。英語MBAプログラムの研究科長として同プログラムを立ち上げ「企業家リーダーシップ」などを教える。学生時代から40年近く続けている合気道で忙しい合間にリフレッシュし、時間ができれば都会から一歩出て山歩きも楽しむ。

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