人事部の味方! 適正テストお勧め5選
- 2023年2月16日
「採用でのミスマッチを防ぐため、選考で使用可能なツールを教えて欲しい!」
このようなお声を企業様より頂くことが多々あります。
日本でよく耳にするのは、リクルート社が提供している適正検査「SPI総合検査」ですね。性格や能力を判断するテストとして、就職活動の最初の関門とも呼ばれるこのテスト。2020年時点での利用企業数は13,600社、受験数は約204万人にものぼります。
アメリカではどのようなツールがあるのでしょうか?いくつかご紹介していきたいと思います。
1. 前置き
アメリカで採用を行う際、 雇用機会均等法(EEO)に基づき「公平性が求められること」「差別をしていけないこと」は、これまで声を大にしてお伝えしてきましたね。
そこでこんな疑問が湧く方もいるはず。
「雇用前テスト(Pre Employment Screening)は合法なのでしょうか?」
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答えは、Yes。合法です。
雇用前テストを禁止する法律は連邦法ならび州法ともに存在しません。しかし、その観点は非常に素晴らしいと思います。テストを通して、「差別をされている」と候補者に感じさせてしまうリスクもゼロではないからです。以下を意識した上で、採用プロセスのひとつとして取り入れることをお勧めしたいです。
- 雇用機会均等法について正しく理解していますか?
- 業務に繋がる内容のみをテストしていますか?
- 判断基準を社内でクリアにさせていますか?(例:テストの結果がXXである場合パフォーマンスに△△のように影響する為、不採用 等)
2. テストの種類
実際にどんなテストがあり、それぞれのテストを通してどのようなことを判断しているのかを見ていきましょう。
Skill Test丨実技検査
業務で直接的に求められる能力があるかどうかを測るためのテストです。おそらくこれが最も想像しやすく、馴染みが深いテストではないででしょうか。例えば、言語スキル・計算スキル・PCスキル(タイピング/Word/Excel/Power Point)・プログラミングスキルなど、ポジションによってテスト内容は異なります。
Aptitude Test 丨適正検査
問題解決能力・クリティカル思考・学習能力などを判断するテストです。レジュメやインタビューからは確認しづらい、仕事の遂行スキルを見るためのもの。業界・職種問わない為、導入企業も多いです。
Personality Test丨性格検査
名前の通り、パーソナリティ・行動心理を判断するテストです。上記のAptitude Testと似て非なる点として、質問に正解/不正解が無いことが挙げられます。候補者の性格がポジションにフィットしているか、企業カルチャーとの相性はよいか、などの判断材料として利用します。
Emotional Intelligence Test丨感情知能検査
自己や他者の感情をどれだけ理解し、コントロールできる能力があるかをみることができるテストです。EIと省略して呼ばれることが多いでしょう。近年新しいカテゴリーの検査として、仕事場でのチームワーク能力や対人関係能力をを見る指標として注目を浴びています。
Risk Test丨リスクアセスメント
雇用することのリスクを判断する為のテストです。犯罪歴としてはバックグラウンドチェックには挙がってこないものの、潜みうる性格面でのリスクを見ることに特化しています。例えば、顧客の自宅を訪問する際や在庫管理をする際に、窃盗などを働く可能性はないか、等を見極めることが可能です。
3. おすすめのソフトウェア
それでは最後に、本題のお勧めのソフトウェアをご紹介していきます。
※今回は、ビジネスソフトウェアのレビューサイトとして知名度の高いG2の情報を基にしています。
TestGorilla
特徴 | ・無料版あり テスト導入を検討中の企業にお勧め ・日本語は含まれていない ・業界・職種・スキルに応じ、140種類以上のテストあり ・結果のレポート可が容易、効率よく複数の候補者比較が可 ・見やすさ、使いやすさにおいて高評価を受けている |
料金 | ・無料版 ・スタータープラン:$25 / 月 ・スケールプラン:$300 / 月 ・ビジネスプラン:$2,000 / 月 |
企業サイズ | スモールビジネス〜大手企業向け |
対応言語 | 英語のみ |
Criteria
特徴 | ・21日間のフリートライアルあり ・上記でご紹介した5種類のテストを全てカバーしている ・対応言語が多く、日本語も含まれている ・情報ソースが多い 「雇用前テスト」と検索をするとCriteriaについての記事が上位表示される |
料金 | 要問い合わせ |
企業サイズ | スモールビジネス〜大手企業向け |
対応言語 | 英語、日本語(その他、中国語、スペイン語など計7言語) |
iMocha
特徴 | ・実技テストに特化 ・IT・コーディング・言語・財務など業界・職種にあわせ選択可 ・対応言語が多く、日本語も含まれている ・サブスクリプションタイプだが、やや高めの値段設定 |
料金 | ・スタータープラン:$150 / 月 ・ビジネスプラン:$500 / 月 ・カスタムプラン:要問い合わせ |
企業サイズ | 中規模〜大手企業まで向け |
対応言語 | 英語、日本語(その他、中国語、韓国語、スペイン語など計65言語) |
eSkill
特徴 | ・雇用前テストとビデオインタビューのサービスを提供 ・業界・職種にあわせ1000種類以上のテストから選択可 ・全てのプランに24時間のカスタマーサポート体制あり |
料金 | 要問い合わせ |
企業サイズ | 中規模〜大手企業向け |
対応言語 | 英語、日本語、スペイン語 |
Wonderlic
特徴 | ・適性検査・性格検査・モチベーションテストの3つの側面から分析可 ・シンプルで評価が高いが、実技テストを行いたい企業には不向き ・日本語は含まれていない |
料金 | 営業へ問い合わせ |
企業サイズ | 少規模企業向け |
対応言語 | 英語、スペイン語、フランス語 |
日々の業務に追われながら、最適な人材を数多くの候補者から見つけ出す道のりはとっても長いものだと思います。そんな中で、判断の手助けとし、採用プロセスの効率化を図る為、これらの外部のツールなどを取り入れてみるもの一つの手段なのではないでしょうか。
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