そんなにいるの・・・?! アメリカの日英バイリンガル事情

「日本語バイリンガルの採用に興味がありますが、少ないので難しいですよね?」
「米国内の日英バイリンガルという小さな市場で、人材が尽きることはないのですか?」

こういったお声を頻繁に耳にします。

私たち自身、有難いことに日々沢山のバイリンガルの方とのご縁に恵まれています。
しかしそれでも尚、探せば探すだけどんどん新しい出会いがある状況です。


42万人という世界一の在留邦人数に加え、日本に何らかのルーツを持つ方の人口は160万人なのですから、全ての人に会うのは至難の技でしょう。
日系企業がアメリカ国内で創出する雇用機会は年間170万件以上にもおよぶという面白いデータも存在します。

今回は、アメリカ国内における日英バイリンガル事情を解説していきたいと思います。

1. 米国の日本語バイリンガル人口

日本にルーツを持つ米国在住者

冒頭でご紹介した通り、アメリカ国内に居住する、日本に何らかのルーツを持つ人の数はのべ約160万人

※参照:US Census 国勢調査 2020
外務省 海外在留邦人数調査統計

この記事をお読みいただいている方の多数が該当するであろう「米国在留邦人=海外に3カ月以上在留しており日本国籍を有する人」は、アメリカが世界で群を抜いて優位であることが以下から分かります。

日本語学習者

アメリカ国内における、日本語学習者の総数は、約16万人
同じく漢字圏の中国を筆頭とするアジア諸国には劣るものの、欧米ではオーストラリアに続き世界で二番目という順位です。

日本語能力試験JLPTは毎年全米18会場で開催され、年間7,000人近くの方々が毎年受験をしています。

※参照:
国際交流基金 2020年調査
全米日本語教育学会 AATJ

また、米国内の日本語学習者の内訳は以下の図の通りになります。

日本語学習のきっかけとして、90%以上が「アニメ・マンガ・J-POPなどのカルチャーに興味をもったこと」と答えているという面白いデータも。

幼少期に文化に触れたことを機に、言語習得を目指す方が多いようです。

2. 米国の日本語バイリンガル向けオポチュニティ

米国進出の日系企業

米国内の日系企業拠点数は、中国に続き世界で2位の8,673社
中西部エリアを中心とした製造業、ロサンゼルスエリアを中心とした卸売・貿易業が強いプレゼンスを持っていると言えそうです。

参照:外務省「海外進出日系企業拠点数調査」

日本語バイリンガルの雇用

アメリカ合衆国商務省経済分析局 BEA実施の調査によると、日系企業が創出した雇用機会は年間931,900件(取引先など間接的なものを含む場合 1,768,557 件)と言われています。

この総数はイギリスに次ぐ世界で二番目、製造業のセクションでは世界で一番の数となります。

参照:経団連「U.S.-Japan Relationship 2023」

これら全てがバイリンガルジョブではないかとは思いますが、日本に関連した求人がこんなにも多く存在するということを感じ取っていただく指標となればと思います。

STS Careerでは、日英バイリンガル人材を採用した企業様と、日本語スキルを活かした職に就きたい求職者様の架け橋になれるよう日々努めております。どんなことでも気軽にご相談ください♪

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