日米のボーナス事情比較 〜世界唯一のボーナス確約国 日本〜

 9 more Sundays until Christmas !!!  

昨日ネット広告を見て、ハッとしました。
確かに近所のストアには、続々とクリスマスツリーが。
早いもので、2023年もフィナーレが近づいてきているのですね。


日本では先日、冬の年末ボーナスに関する調査結果が発表されました。
今年の平均支給額は80万28円、昨年同期比の1.5%増と見込まれているそう。

夏と冬に一度ずつのボーナスが高い確率で約束されている日本ですが、実はこれ、世界的に見ると非常に独特なシステム。もちろんアメリカの慣習とも一線を画しています。

今回は、日米のボーナス制度の相違点をご紹介していきたいと思います。

1. 日本のボーナス制度

ボーナスの定義

日本におけるボーナスは、「通常の給与とは別に、後払いで支給される一時金」という意味合いが強いです。
はじめから支給を見込んで年収を提示している、つまり支給が確約されていることもしばしば。

現に、厚生労働省もこのような調査結果を発表しているよう、一定規模以上の企業はほぼ100%に近い形でがボーナスを支給しています。

その歴史は遡ること、江戸時代。
商人が住み込みで働く使用人たちに対して、「夏は氷代」「冬は餅代」として、出費がかさむ時期の生活補填として小遣いを渡していた名残が、令和の今も続いていると言われています。
またこの慣わしが故に生まれたのが、日本独自のシステム「ローンのボーナス返済」でしょう。実に面白いですね。

ボーナス支給状況

冒頭でもふれた2023年冬版の最新情報をご紹介しましょう。
一般財団法人労務行政研究所が、東証プライム上場企業約200社を対象に行った調査結果は以下の通りです。

2023年の平均支給額は、80万28円/月給2.56ヵ月分。
対前年同期比は1.5%増で、1970年の調査開始以来初の80万円という結果にとなりました。

これらの数字は、経済指標としても使用され大々的に報道されることもしばしば。労働者の皆様にとっても、関心の高い事項かと思います。

2. アメリカのボーナス制度

ボーナスの定義

アメリカにおけるボーナスは、その語源がラテン語の「bonus(ボヌス | good)」にあるよう、
「会社にとってプラスとなる、良い行いをした従業員への手当」だと認識されています。

具体的には、下記のようなものがよく知られていますね。

  • Year-end Bonus:従業員個人のパフォーマンスに応じた年末賞与
  • Profit Sharing Bonus:会社全体のパフォーマンスに応じた利益配分金
  • Signing / Sign-on Bonus:入社歓迎金
  • Refferal Bonus:紹介 / 推薦お礼金

また、経営的な視点で見ると、ボーナスは調整弁の役割も担っていると考えられます。

と言うのも、賃金上昇が一般的なアメリカ。パフォーマンスやインフレ率を基に毎年給与が見直される訳ですが、一度上げた給与を下げるということは基本的にしない/できないのが普遍のルール
よって、ボーナスで帳尻を合わせることはマネジメント層としても好都合な訳です。

ボーナス支給状況

米系人材コンサル会社Zippia Researchが、ボーナスに関してさまざまな角度から調査したレポートを発表しています。その一部を抜粋し、ご紹介しましょう。

興味深い内容が多くありますが、やはり日本のような一律支給式ではないことが見て取れますね。

3. 豆知識「コンペンセーションとは?」

最後に、おまけの豆知識を・・・

米国で人事の議論をする際の重要ワード、報酬を意味する「Compensation(コンペンセーション」)
頻出単語ですが、日本人の方からが「どういう意味でしょうか?」と質問を受けることもしばしば。どうやらあまり馴染みのない言葉のように感じます。

今回ご紹介したボーナスを含め、 以下のような労働の代償として支払われる全ての報酬を指します。

  • Base Pay | 基本給
  • Bonuses | ボーナス
  • Overtime Pay | 残業代
  • Sales Commission | セールスコミッション
  • Incentive Pay | インセンティブ
  • Benefit | 福利厚生(保険、休暇制度など)
  • Stock Option | 新株予約権
  • その他、チップ、出張手当、食事手当など

これら全てを対象としたトータルコンペンセーションの充実が、近年の競争率の高いジョブマーケットにおいて就職を促し離職を防ぐ為の大切なファクターだと考えられています。

これまで数多くの日米の人事習慣の相違点を紹介してきましたが、一際はっきりと違いが分かる内容だったのではないでしょうか。
ボーナスを含めたコンペンセーションのトレンドは、人事畑にいる我々STSリクルーター達も常にアンテナを張っている重要事項です。今後も随時情報をご紹介していきますね♪

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

STS Career

STS Career人材紹介エージェンシー

ライタープロフィール

Search To Shine ― あなたが、輝けるキャリアを。

ロサンゼルスを拠点とし、アメリカ全土を対象にHR・人材ソリューションを提供するリクルーティングエージェンシー。
企業様には人材発掘・採用戦略策定をサポートするビジネスパートナーに、求職者の皆様には夢の実現を支えるカウンセラーになることを目指します。

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
STS Career

注目の記事

  1. 2025年12月1日

    就職&雇用ガイド2025
    監修 STS Career https://usfl.com/author/stscar...
  2. 2025年10月8日

    美しく生きる
    菊の花 ノートルダム清心学園元理事長である渡辺和子さんの言葉に、「どんな場所でも、美しく生...
  3. 2025年10月6日

    Japanese Sake
    日本の「伝統的酒造り」とは 2024年12月、ユネスコ政府間委員会第19回会合で、日...
  4. アメリカの医療・保険制度 アメリカの医療・保険制度は日本と大きく異なり、制度...
  5. 2025年6月4日

    ユーチューバー
    飛行機から見下ろしたテムズ川 誰でもギルティプレジャーがあるだろう。何か難しいこと、面倒なこ...
  6.        ジャズとグルメの町 ニューオーリンズ ルイジアナ州 ...
  7. 環境編 子どもが生きいきと暮らす海外生活のために 両親の海外駐在に伴って日本...
  8. 2025年2月8日

    旅先の美術館
    Norton Museum of Art / West Palm Beach フロリダはウエ...
ページ上部へ戻る