ブロードウェイで“没入”体験! 「Stranger Things」鑑賞レポート

ニューヨークを訪れたら是非見たいミュージカル。いろいろなブロードウェイショーが行われているが、U.S. FrontLine編集スタッフの坂本が「Stranger Things」を観てきた。今回はH.I.S. International ToursとBroadway Inboundの共同企画に参加する機会を得た私が感じたショーのすばらしさと感動をお伝えする。

©Matthew Murphy and Evan Zimmerman

ニューヨークといえばブロードウェイ。今回、H.I.S. International ToursとBroadway Inboundの共同企画で開催されたミュージカル鑑賞会に参加してきました。観劇したのは話題の舞台「Stranger Things」。ドラマを観ていない私でも、心の底から楽しめる“没入体験”になりました。

タイムズスクエアど真ん中の劇場へ

会場はMarquis Theatre。タイムズスクエアのど真ん中にあり、7番街から入ってすぐなので、初めてでも迷わず到着できました。外観は意外とシンプルで、マリオットホテルと併設されています。開演20分前に到着しましたが、混雑はほとんどなく、チケット確認と荷物検査もスムーズ。ただし、女子トイレは混んでいたので開演前に利用したいときは時間に余裕を持って劇場に入ることをおすすめします。

赤い絨毯が敷かれたクラシカルな雰囲気のロビーに足を踏み入れた瞬間から、観劇モードに切り替わります。

客席の熱気と海外らしい雰囲気

今回用意していただいた座席は1階中央付近の通路側。劇場自体が広すぎないので舞台との距離感もちょうど良く、音響は映画館並みに迫力満点。アメリカ国内からの旅行者の観客が多い印象で、笑いや歓声があちこちから聞こえてきました。

まるで映画+テーマパーク!

舞台が始まると、観客の拍手と歓声が一気に高まり、会場は一体感に包まれました。驚かされたのはその舞台演出。巨大モンスター「マインド・フレイヤー」が幕上から出てくるシーンは、ディズニーランドやユニバーサル・スタジオのアトラクション級。照明や映像とキャストの演技が融合し、映画とリアルが溶け合う瞬間に鳥肌が立ちました。

©Matthew Murphy and Evan Zimmerman

しかもキャストが客席の通路に現れ、目の前で迫真の演技を披露する場面も! 主人公のHenry Creel役の俳優は本当に涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして演じていて、圧倒されるほどのリアリティ。気がつけば、私も物語の渦に完全に引き込まれていました。

©Matthew Murphy and Evan Zimmerman

その他、動物や人がHenry Creelの超能力で次々と殺められてしまうのですが、動物はリアルだと思っていたら一瞬で死んでしまい、人もエクソシストのような動きの後に死んでしまい、映画のCGのような演出でした。CGを使用していたとしてもあまりに自然過ぎたので、どのような技術を組み合わせてあの演出を作っているのか気になって仕方ありませんでした。

©Matthew Murphy and Evan Zimmerman

観客の反応と遊び心ある演出

技術や演技力が特に高いシーンでは拍手が起き、笑いが起こるシーンもあり次の展開がどうなるのか皆ドキドキしていたと思います。カーテンコールでは観客がスタンディングオベーションで拍手が鳴りやみませんでした。

他のキャストが笑顔でカーテンコールを迎えている中、Henry Creel役を演じたキャストは微笑の中に闇を感じる表情で会釈をし、役のイメージのまま挨拶しており、役柄に入り込んだまま、あるいは役柄のイメージを最後まで崩さないプロフェッショナルな意識を感じました。

幕が閉じた後、スクリーンにNetflixおなじみの「▷Next Episode」のアイコンが表示され、観客全員が大爆笑。こうした細かい遊び心もブロードウェイの魅力です。

初めてでも安心、ドラマ未視聴でも楽しめる!

公演時間は約2時間45分と長めですが、テンポの良い展開と休憩時間のおかげで飽きる暇はありませんでした。とくに特殊演出が一番の見どころだと思います。リアルなモンスターの演出は画面上のCG演出とキャストの演技が融合され本当にモンスターに取りつかれているようでした。ただ、結構グロテスクなシーンもあるのでお子さんはびっくりしてしまうかもしれません。(一応12 歳以上に推奨、5 歳未満のお子様は入場できないらしいです)実際後ろの席のお子さんはそういったシーンの際に怖がっていました。

読み返しながら観劇した余韻に浸れる大切なPLAYBILL

私は正直、Netflixのドラマ「Stranger Things」を観たことがありませんでした。でも心配無用。今回の舞台はドラマの前日譚で、むしろこの公演を観た後にドラマを観始めるとキャラクターの背景が分かり、さらに楽しめる仕掛けになっています。私も公演を観たあとでドラマを見始めました。

まとめ 一言で表すなら「没入」

ブロードウェイ=ミュージカルというイメージを覆す、映画とアトラクションの融合。以前見たブロードウェイが「おベラ座の怪人」で、9年ぶりのブロードウェイ観劇でしたが、最新の技術を駆使したアトラクションのような進化に驚かされっぱなしでした。まさに「没入」という言葉がぴったり。ニューヨークに行く機会があれば、ぜひ体験してほしい一夜です。

実用情報〜
・英語が不安な方へ
GalaProという、自分のスマートフォンで見れる字幕サービスアプリがある。劇場のWi-Fiに接続して該当演目を選択することで、台詞をリアルタイムで日本語表示してくれる優れモノ。字幕があれば、英語が不得意でもミュージカルを楽しむことができます。もちろん無料のサービス!
(Apple Storeはこちらから Google Playはこちらから)
・おすすめの座席:1階の中央より前のエリア。キャストとの距離が近く、臨場感抜群。少し高めですが、価値あり!
・対象年齢
:一部グロテスクな演出もあり、小さなお子さんは驚いてしまうかも。12歳以上推奨。

この記事を読んで「ちょっと行ってみたいかも!」と思った方、次のニューヨーク旅行ではブロードウェイ鑑賞を旅のプランに入れてみてください。

H.I.S. International Toursではブロードウェイツアーも数多く取り扱っているので是非確認を!
各ツアー商品はここから

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