全米店舗でたばこ販売停止へ〜薬局大手CVS、10月までに
- 2014年2月6日
- 米国ビジネス
薬局チェーン最大手CVSケアマークは5日、全米店舗で10月までにたばこ製品の販売を停止すると発表した。
ニューヨーク・タイムズによると、これで20億ドルの減収が見込まれるが、2012年の総売上高が1230億ドルのCVSにとって影響は少なそう。同社は近年、小売りから健康分野へと業務の軸足を移しており、薬局部門利用者のためのミニクリニックや健康上の助言といったサービスを高めている。
ラリー・メルロー最高経営責任者(CEO)は「当社では薬剤師や看護士約2万6000人が、高コレステロール、高血圧、心臓病といった健康問題の管理を支援しているが、こうした問題はいずれも喫煙と関係があり、同じ店内でたばことヘルスケアの提供はできないという結論に達した」と説明した。
同社の決定に対し、キャスリーン・セベリウス厚生長官は「小売業界では前例のない動きで、大きな影響が期待される。他社もこれに続くことを望む」と話した。長官によると、米国では毎日18歳以下の未成年3200人が喫煙を試み、このうち700人が常習喫煙者となっており、これは今生きている子供のうち560万人が喫煙に関係する病気で早死にすることを意味するという。
最近は、たばこを販売する場所を規制する自治体も増えている。サンフランシスコが初めて薬局でのたばこ販売禁止を提案した08年には、薬局大手ウォルグリーンが「薬局を併設するスーパーや安売り店が対象にならないのは不公平」と主張して同市を訴えたが、2年後に市は薬局のあるすべての小売店を規制対象にしたため、セーフウェイやコストコなどもこうした店でのたばこ販売をやめた。
現在はマサチューセッツ州でも、ボストンなど複数の自治体が同様の法律を導入している。
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