アプリ無料でも収入は激増〜LINE、ゲームやスタンプ課金で

 急成長している日本の無料コミュニケーション・ソフト「LINE(ライン)」は、携帯電話用ゲームなどを通して飛躍的に収益を伸ばしており、2013年10〜12期は売上高122億円と前年同期の22億円から5倍以上に跳ね上がった。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、ソフトを開発したLINE社は韓国のインターネット・ポータル大手ネイバー(Naver)の日本子会社として11年に営業を開始。テキストや通話サービスのほか、写真共有といった交流ソフトなどを提供して急成長している。現在は世界に3億4000万人以上の登録ユーザーを持ち、このうち約85%が日本以外の居住者だが、海外の主要市場はタイ、台湾、インドネシア、インド、スペインで、米国ではまだ知名度が低い。

 売上高の約60%はモバイル・ゲーム関連で、ゲーム自体は無料だが、仮想アイテムなどのオプショナル・サービスに課金している。ゲーム以外では、メッセージとして送ることができる絵文字のようなスタンプも大きな収入源となっており、10〜12月期は売り上げの約20%を占めた。

 市場調査アップ・アニーによると、LINEは13年12月、ゲームアプリを除くアプリの月間収入で世界首位となった。しかし競合は激しく、シリコンバレーで開発されたメッセージング・サービス「WhatsApp(ワッツアップ)」は月間利用者3億人を抱えて多くの市場で健闘しているほか、中国のネット大手テンセント・ホールディングスの「WeChat(ウィーチャット)」もアジアの新興市場でLINEとしのぎを削っている。

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