日本クラブ Webギャラリー「海老屋流茶箱」展開催

茶箱は今から約400年前、千利休が野外でお茶を楽しむために小さな茶道具を仕組んだのが始まりといわれている。長さ20cm、幅15cm、高さ15cmほどの小さな箱のなかに、お茶を点てるための必要な茶道具、棗や茶筅、茶碗などがすべて入っているセットのことを指す。お湯さえあれば、おいしい抹茶がいつでもどこでも楽しめる、それが茶箱の醍醐味だ。

茶道には、本来茶道用として作られた道具でないものを点前に活用し、その趣向を楽しむ文化がある。千利休が船の出入りする潜り口を茶室のにじり口に採り入れ、捕った魚を入れる魚籠や、水筒として使っていた瓢を花入に見立てたことによって、茶の世界の「見立て」がはっきりと意識されるようになったといわれている。

本展では、延宝元年(1673年)から続く骨董店海老屋の九代目・三宅正洋氏の「見立て」で作られた遊び心満載の茶箱を紹介。花見用に組み合わされた茶箱、月見用に組み合わされた茶箱、そして江戸時代に日本橋と縁の深かったオランダにちなんだ茶箱など、三宅氏の見立てで選ばれた愉しい茶箱だ。希少価値のある古美術・古道具を次世代へ続けていくという心意気で、20年の歳月をかけて組み合わせられた「骨董茶箱」30組をお見逃しなく。

「海老屋流茶箱」展
■会期:2021年4月15日(木)〜5月26日(水)
■場所:日本クラブWEBギャラリー
■詳細:https://nippongallery.nipponclub.org/
■問い合わせ:gallery@nipponclub.org

「海老屋流茶箱展」バーチャル・オープニング・レセプション
海老屋九代目主人の三宅正洋氏に骨董茶箱について話を伺った後、表千家教授中澤宗寿氏の男点前を披露。また、西川流宗家家元西川扇蔵十世(人間国宝)の長女西川祐子氏による日本舞踊を、長唄三味線の音色とともにお楽しみあれ。

■日時:2021年4月15日(木)7:00-8:00pm (EST)
■定員:先着500名
■参加費:無料(任意で医療従事者への弁当プロジェクトへ寄付)
■申し込み:www.nipponclub.org もしくは bit.ly/3bXGWhX
■問い合わせ:gallery@nipponclub.org

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