シカゴで東日本大震災追悼イベント「Kizuna 5(絆)」3月6日から

 シカゴで、東日本大震災を追悼するイベント「Kizuna 5(絆)」が開かれる。

 シカゴ姉妹都市インターナショナル(CSCI)大阪委員会は、2011年から「絆」をテーマに、在シカゴ総領事館、シカゴ日米協会、シカゴ日本商工会議所、ジェトロ・シカゴ事務所との共催で、写真展などの震災関連プログラムを開催してきた。
 震災から5年目となる今年は、3月6日から、「Voices of the Youth – 東北の若者とその未来」をテーマに、追悼式、写真展、青少年交流、経済セミナー、パネルディスカッション、短編映画上映、当穂の子供たちが収録した合唱と英語でのビデオメッセージの放映、などを行なう。

 ビデオメッセージは、シカゴ生まれの日系アメリカ人で、福島市の桜の聖母学院で英語を教える藤平明彦(Akihiko Tohei)の発案で実現した。福島、宮城、岩手の小中高大学校の生徒から合計約250のビデオメッセージが寄せられた。震災から経験したこと、将来への夢を英語でビデオに収めたもの。ビデオ編集にはシカゴ美術館スタッフなど多くの有志がボランティアで参加し、数百時間を費やして仕上げたという。

 イベントの目的は、震災を忘れず、アメリカ人に被災地の姿を伝えて、復興を支援することだという。

Photo by Kiyotaka Shishido

Photo by Kiyotaka Shishido

●追悼式
日時:3月6日2:45pm〜
会場:Chicago Cultural Center (3rd Floor), Preston Bradley Hall
入場無料。事前参加登録不要。
シカゴ仏教会のパティー・ナカイ僧侶(Rev. Patti Nakai)が被害者の冥福を祈って読経。関係者のスピーチ、合唱、ドキュメタンリー上映など。

●東北の子供たちをテーマにした写真展
期間:3月7日~11日(James R. Thompson Center Lobby)、3月14日~25日(Richard J. Daley Center Lobby, Chicago)
日本経済新聞社から提供された過去4年間の震災写真アーカイブから抜粋した回顧写真に加え、仙台在住写真家の宍戸清孝による「Children of Tohoku」を展示する。写真展監修・キュレーターはロヨラ大学のジャマソン・チェン教授。

●東北経済セミナー
日時:3月9日5:30pm〜
会場:Grant Thornton, 171 N. Clark St. #200, Chicago
入場無料。
申し込み:www.jaschicago.org
東北地域の企業の復興活動に焦点を当てて、東北の現状と日本政府の東北復興経済対策について情報を提供する。アイリスオーヤマの米国法人IRIS(アイリス)USA社から大山晃弘(オオヤマ・アキヒロ)チェアマンがゲスト。曽根一朗ジェトロ・シカゴ所長、宮城県庁関係者も講演する。

●自然災害の緊急対応と国際パートナーシップについてのパネルディスカッション
日時:3月14日6pm〜
会場:Japan Information Center, 737 N. Chicago Ave, Suite 1000, Chicago
入場無料。
申し込み:kizuna5panel.app.rsvpify.com
近年地震や津波の被害を受けたネパールやフィリピンの代表、緊急支援の専門家らをパネリストに迎える。

●短編ドキュメンタリー映画「113 Project」上映
3月7日から、ウェブサイトで公開(www.113Project.org
シカゴ在住映像プロデューサーのウェスリー・ジュリアンの制作。JETプログラムに参加して2008〜2010年まで宮城県の小中高校に勤務した後、2011年の春に同県の中学校の卒業式に出席していて、被災した。同じ英語教師のアメリカ人の友人を失った。東北の祭りを背景に、災害から立ち上がる若者の姿を追う映画。

■すべての詳細:ChicagoSisterCities.com/Kizuna5

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