【レポート】2月3日 LAのジャパン・ハウスでトップシェフによる和食レクチャーを開催

「うまみ」レクチャーの様子

2020年2月3日(火)、ロサンゼルスにあるジャパン・ハウスで和食シェフによるレクチャーが開催された。登壇したのは、日本でトップシェフとして活躍する林亮平氏。

林氏はこれまでシンガポール・エアライン機内食の開発やJR西日本のメニュー開発、国際会議や首相官邸における晩餐会の料理を担当。2018年に独立し、東京青山に和食レストラン「てのしま」をオープンした。いりこ文化をはじめとした食文化の再発見を通じて日本食の伝統を客に提供しており、2020年にミシュラン一つ星を獲得した。

今回のレクチャーのテーマは、日本食の要となる「うまみ」。うまみに含まれる成分や特徴、うまみを感じられる調味料などについてシェフがみずから解説した。

うまみの特徴としては、甘みや塩みよりも広い範囲(舌全体)でその味を感じられること、味が長引くため後味に大きく影響すること、うまみによって分泌される唾液が口内を潤すことによって食をより楽しめることなどが挙げられる。

うまみを感じられる主な日本の調味料としては、醤油、味噌、出汁が紹介された。うまみはおいしさを増長するだけでなく減塩効果や脂肪分を抑える効果もある。ハンバーガーが8品目で1000kcal摂取となるのに対して日本食は65品目で1000kcal摂取となることからも、日本食がどれほどヘルシーであるかが分かる。

会場には昆布やカツオの出汁と水が各テーブルに用意され、指定された順にテイスティングすることでうまみの相乗効果を実感できる実験も行われ、来場者からは関心の声が上がった。

指定された順に出汁と水をテイスティングする来場者

レクチャーの後にはうまみを応用した料理のデモンストレーションを実施。メニューは和風ローストビーフとミネストローネ風味噌汁の2品目で、デモンストレーションの後には会場で実際に作られた料理が振る舞われた。

シェフみずから、うまみを利用したレシピを実演調理

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