大型電池工場誘致で粘る加州〜テスラCEOは否定的
- 2014年5月8日
- 米国ビジネス
電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズが年内に着工を予定する大規模な電池工場の誘致をめぐり、劣勢のカリフォルニア州が巻き返しに懸命となっている。
AP通信によると、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は7日、6月にも2カ所のうち1カ所で工場の着工を予定していることを明らかにした。同社が「ギガファクトリー」と呼ぶ大型工場の誘致では、アリゾナ、ニューメキシコ、ネバダ、テキサスの4州が激しく争ってきた。残る1カ所の着工は1、2カ月後になる見込み。
マスクCEOはカリフォルニアについて、ジェリー・ブラウン知事と担当スタッフが熱心に誘致を呼びかけていることを明かしたが、同州では承認手続きに1年以上かかることを理由に、誘致実現は「不可能ではないが起きそうにない」と話した。
テスラが総額50億ドルで建設するギガファクトリーは、2017年に稼動を開始し、20年までに年間50万台分のリチウムイオン電池を生産する予定。工場には電池関連のサプライヤー(部品業者)も集結し、パナソニックが基幹部品のセルを、他社がその他の部品を生産する。
テスラは2カ所でほぼ同時に着工するものの、完工するのは1工場だけになる。EVの低コスト生産を17年から始めたいテスラにとって、2カ所で工場建設を進めるコストより生産の遅れで生じるコストの方がはるかに大きいという。
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