スマート便器が米上陸〜リクシル、洗浄器付きで市場開拓

 建材・住宅設備大手リクシル(東京都)の藤森義明社長が目指すのは、トイレ業界のスティーブ・ジョブズになることだ。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、日本では多機能携帯電話のiPhone(アイフォン)と同様、さまざまな機能を備えた便器の人気が高い。ふたは自動で開閉し、便座は温められ、洗浄器がお尻を心地よく洗う。ブルートゥースでスマートフォンとつなげられる製品もあり、内蔵スピーカーから好みの音楽を流すことも可能だ。

 日本では世帯の4分の3がこうしたトイレを備え、その大半がTOTO製で、残りをリクシルが占める。

 そのリクシルは5月、昨年5億4200万ドルで買収した衛生陶器大手アメリカン・スタンダード・ブランズ(ASB)の品ぞろえに、洗浄器付きトイレを加えると発表した。

 トイレのお尻洗浄器は、米国では金持ちの道楽としてからかわれることも多かったが、藤森氏は大衆になじんだブランドで発売されれば一般家庭にも普及するとみている。アップルがアイフォンを発売するまでスマホを必要と感じる人がほとんどいなかったように、スマート便器をASBの新製品として発売すれば需要はある、というのが藤森氏の読みだ。

 米国では数年前から、TOTOと米衛生陶器大手のコーラーが洗浄器付きトイレを販売している。しかし、ハリウッドの芸能人向けなどの限定市場を除くと、浴室の一部というより浴室の余興の印象が強い。

 それでもASBのジェイ・ゴールド最高経営責任者(CEO)は、3年以内に洗浄器付きトイレを5000万ドル売り上げる目標を掲げている。

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