4K逐次再生可能の世帯はわずか21% 〜 米国、接続帯域幅で他国に後れる

 4K(UHD、ウルトラ高精細)テレビの人気は高まっているものの、インターネット経由で4K映像にアクセスできる接続環境の観点からでは米市場はまだ弱いようだ。

 4K誌が報じたアカマイ(Akamai)の調査結果によると、米世帯の多くは4Kテレビをまだ持っておらず、また、大多数の世帯は4Kコンテントを逐次再生できるだけのインターネット接続帯域幅を持っていないことが分かった。

 4Kコンテントを逐次再生するのに必要な最低限の帯域幅は15Mbps(megabits per second)で、同等のインターネット接続速度のサービスに加入している米世帯数は、2015年第2四半期に全体のわずか21%しかない。

 また、15Mbpsという転送速度は、4Kコンテントを逐次再生できるぎりぎりの帯域幅で、動画圧縮技術が開発された場合には20Mbpsが必要となる。その速度を使う米世帯はいまのところ皆無に等しい。

 21%という割合は、2014年第2四半期の17%から4ポイントの上昇で、今後もゆるやかに増える見込みだ。しかし、4Kテレビの増加や、8K画像の実験も一部で始まっていることを考慮すると、米国のインターネット接続環境の進化は遅いと言える。

 米国は、15Mbpsのインターネット接続速度が可能な世帯の割合が世界で18番目で、ほかの主要国から大きく後れている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る