女性ももっと乗ってくださ~い!
ニューヨークの自転車共有プログラム

Photo © Edward Blake

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 導入から2年が経過したニューヨーク市の自転車共有プログラム「シティバイク」だが、利用者の4分の3は男性で、女性の利用者が期待ほど増えていないことがわかった。
 ニューヨーク・タイムズ(7月8日付)によると、女性の利用者が増えない理由の一つは、髪型が崩れるのを気にして安全のためのヘルメットをかぶるのを嫌う人が多いことだという。公園などで乗るのはいいが、通勤に使うと会社に着く頃には汗まみれになるから嫌だ、という意見もあった。混雑の激しいミッドタウンも避けられている。
 シティバイクの自転車には子供を乗せられないのも、利用者が増えない原因の一つだ。料金(年間149ドル、または1日9.95ドル)も、決して安くない。
 シティバイクは現在、約330カ所にステーションがあるが、ほとんどがマンハッタンの61丁目から南と、ブルックリンのローワーマンハッタン寄りで、高所得者層が住むエリアに集中している。中間所得者層と女性にも広げようと、今後はクイーンズのロングアイランド、ブルックリン、ベッドフォード・スタイヴェサント、グリーンポイントなどにも拡大する予定だ。
 女性の目を意識して、ブルーミングデールズのウィンドーに自転車を飾る、レオナルド・ディカプリオとモデルがシティバイクに乗ってキスしている写真をツイッターで広める、といったことも試みている。
 女性の利用者が増えないという悩みは、シカゴやワシントDCなど他都市の自転車共有プログラムでも共通している。

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