干ばつ続き、桜も枯れた・・・
ロサンゼルス近郊バルボア湖名物

干ばつで桜が枯れ始めている

干ばつで桜が枯れ始めている

 約四半世紀にわたり、ロサンゼルス近郊サンフェルナンドバレーにあるバルボア湖の湖畔を毎春彩ってきた桜の木が、消滅の危機に瀕している。
 9月30日付ロサンゼルス・デイリー・ニュースの記事(“Lake Balboa’s cherry trees fall victim to drought”)によると、ロサンゼルス市公園局が9月に実施した調査で、4年に及ぶ雨不足と暖かすぎる冬の影響で、桜の木の半数が過去5年間で枯れたことがわかった。千本以上あるうちの、486本だけが生き残っている。しかしそれらの多くも、危険な状態だ。
 バルボア湖のほとりにある桜は、1992年に植樹された。湖は隣接する水再生工場の再生水を貯める貯水池としてつくられたが、その景観を美しくしたいと、匿名の日本人が桜を寄付したという。
 まず800本が植樹され、その数年後に100本、2009年頃にさらに150本が植えられた。次第にバルボア湖は桜の名所として知られるようになり、多くの人が公園を訪れる。
 当初、ロサンゼルスの温暖な気候に耐えられるよう、ピンククラウドという品種の桜が選ばれた。しかしここ数年、温暖な冬が続き、桜に必要な華氏45度以下の夜が少なかったことと、厳しい干ばつで水やりが制限されたことによって、生育に大きな影響が出た。
 ロサンゼルス市は桜を再び植える予定はないという。枯れた桜は撤去される。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 2025年2月8日

    旅先の美術館
    Norton Museum of Art / West Palm Beach フロリダはウエ...
  2. 約6億年も昔の生物たちの姿が鮮明に残るミステイクン・ポイントは、世界中の研究者から注目を集めている...
  3. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040」を自身...
  4. ニューヨーク市内で「一軒家」を探すのは至難の業です。というのも、広い敷地に建てられた一軒家...
  5. 鎌倉の日本家屋 娘家族が今、7週間日本を旅行している。昨年はイタリアに2カ月旅した。毎年異...
  6. 「石炭紀のガラパゴス」として知られ、石炭紀後期のペンシルバニア紀の地層が世界でもっとも広範囲に広が...
  7. ジャパニーズウイスキー 人気はどこから始まった? ウイスキー好きならJapanese...
  8. 日本からアメリカへと事業を拡大したMorinaga Amerca,Inc.のCEOを務める河辺輝宏...
ページ上部へ戻る