CO2を固形化、地下に貯蔵
アイスランドの研究で成果

blue-88068_640

 大気中の二酸化炭素(CO2)を強制的に減らし、地球温暖化を食い止めようとする研究が各国で行われている。そのうち、アイスランドで進行中のCO2を岩石に変えて地中に貯蔵するという計画が、速さと確実性で注目されている。
 ニューヨーク・タイムズによると、CO2を大気中から取り除く方法としては、大量発生源から排出と同時に回収し、その容器を地中や水中などに保管するいわゆるCCS技術がこれまでの主流だった。しかし、これを商業規模で行っているのはカナダの発電所1カ所のみで、問題も多く、大量のCO2を大気中から排除するには多額を投資して他の発電所や工場などに技術を導入する必要がある。さらに、地下貯蔵された気体または液体のCO2は漏れ出す恐れもあるため、数十年もしくは数百年にわたって貯蔵施設の監視を続けなければならない可能性がある。
 これに対し、コロンビア大学ラモント・ドハティ地球科学研究所(ニューヨーク州)などのチームが進める計画「カーブフィクス(CarbFix)」は、まず回収したCO2を水に溶かし、特定の岩に注入して化学反応を起こさせ、CO2を炭酸カルシウム(方解石)に変えるという方法で、うまく行けばCO2を永久に岩の中に封じ込められるという。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 2025年2月8日

    旅先の美術館
    Norton Museum of Art / West Palm Beach フロリダはウエ...
  2. 約6億年も昔の生物たちの姿が鮮明に残るミステイクン・ポイントは、世界中の研究者から注目を集めている...
  3. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040」を自身...
  4. ニューヨーク市内で「一軒家」を探すのは至難の業です。というのも、広い敷地に建てられた一軒家...
  5. 鎌倉の日本家屋 娘家族が今、7週間日本を旅行している。昨年はイタリアに2カ月旅した。毎年異...
  6. 「石炭紀のガラパゴス」として知られ、石炭紀後期のペンシルバニア紀の地層が世界でもっとも広範囲に広が...
  7. ジャパニーズウイスキー 人気はどこから始まった? ウイスキー好きならJapanese...
  8. 日本からアメリカへと事業を拡大したMorinaga Amerca,Inc.のCEOを務める河辺輝宏...
ページ上部へ戻る