医療保険でよくPPOと聞きますが、もう一度おさらいをしてみましょう。PPOとは、Preferred Provider Organizationの略です。PPOタイプの保険は、自分の主治医を決める必要がなく、好きな医者を選ぶことができます。PPOネットワークに加盟している医者、医療機関、病院を利用することによって割引料金が適用されます。医療機関はPPOネットワークに加入する際に割引料金で治療することに合意しています。
PPOタイプの保険はネットワーク内とネットワーク外で保険の適用率が違います。例えば80/50と書かれている場合は、ネットワーク内の場合80%カバー、ネットワーク外の場合50%カバーという意味です。ここで気を付ける点があります。80/50の場合だとネットワーク外での治療は50%カバーされるはずですが、実際にはそうではありません。ネットワーク内と外での負担率を比較してみましょう。
80/50、Deductible(免責)は既に満たされているという仮定の場合
ネットワーク内 | ネットワーク外 | |
---|---|---|
請求額 | $3000 | $3000 |
割引後の額 | $2000 | |
保険支払額 | – $1600 ($2000 x 80%) | – $1000 ($2000 x 50%) |
自己負担額 | – $400 | – $2000 |
ネットワーク内の場合、まず割引が適用されて請求が安くなっています。その割引料金に対して80%カバーされますので、上記の例の場合は3000ドルの請求に対して400ドルの支払いですみます。
ネットワーク外の場合は50%カバーですが、請求額の3000ドルに対して50%という意味ではありません。ネットワークを利用した際の割引料金(または一般的な金額:Usual Customary & Reasonable)に対して保険が適用されます。上記の例の場合は2000ドルに対して50%がカバーされ、自己負担が2000ドルになってしまいます。ネットワーク外の場合、医療機関が一般よりも高い金額で請求した場合には、自己負担が大変高額になるおそれもあります。
賢く保険を利用するには、できる限りPPOネットワーク内の医療機関を利用することをお勧めします。
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