安全措置計画の最新情報:
ビザ免除プログラム(VWP)の規制強化を下院が可決

文/デビッド・シンデル(Text by David Sindell)

 以前ホワイトハウスがビザ免除プログラム(VWP)に対する新たな安全措置計画を行使する予定であるとの記事を掲載しましたが、最近その安全措置計画が新たに課す事項に関する最新情報が発表されました。
 
 パリ及びカリフォルニア州サンバーナディーノにおけるテロ事件を受けて、下院は、ビザ免除プログラムの規制強化に関する法案を賛成407票、反対19票にて可決しました。本法案は、過去5年間にイラク、イラン、シリア、またはスーダンに渡航した外国人がビザなしで米国に入国することを防ぐものです。本法案は上院でも可決され、本年度末までには成立する見通しです。
 
 本法案が成立した場合には、2016年4月1日までに、すべての渡航者が、顔画像等の生体情報を含むICチップを搭載するE-パスポート(IC旅券)を提示することが義務付けられます。また、2011年3月以降にイラク及びシリアへ渡航したほとんどの外国人が、ビザ免除プログラムにて米国に入国はできず、対面インタビューを含む、正式なビザ申請が課されることになります 。但し、ビザ免除プログラム加盟国を代表して軍事任務を遂行するため 、または、ビザ免除プログラム加盟国の政府職員として正式な任務を遂行するためにそれらの国に渡航した場合には、この規制は適用されません。
 
 エスタ(米国電子渡航認証)登録は、本法案にかかわらず従来通り義務付けられ、エスタにて米国に入国する渡航者は、現状況における厳しいセキュリティーチェックの対象となることが予想されます。また、ビザ免除プログラムを利用して米国を訪れるすべての渡航者にはエスタ登録が義務付けられており、エスタ申請が承認されても必ずしも米国への入国が許可されるというわけではないことを理解しておいてください。

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デビッド・シンデル (David Sindell)

デビッド・シンデル (David Sindell)

ライタープロフィール

NY州およびNJ州弁護士資格。外国法事務弁護士(外弁)として東京第2弁護士会所属。アメリカ移民法弁護士協会所属。日本語、フランス語に堪能。

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