アメリカでの社内コミュニケーション、
どうしてる?

アメリカで勤務されている皆様、日々の社内コミュニケーションはどんなツールを使う機会が多いですか? おそらく大半の方が、メールと答えるのではないでしょうか。かくいう私も、かつてメールがなかった時代は一体どう仕事をしていたのかと思うほど、日々メールに頼っています。

確かにメールは非常に便利です。複数の人に一気に情報配信ができるし、内容が記録として残せるので、後々助かることもよくあります。アメリカの事務所はパーテーションや個別オフィスのような設計が多いので、社内でも直接顔を合わせる機会が日本に比べ少なくなりがち。また、連絡先によっては国内でも時差があるので、メールが一番手っ取り早くて便利なツールとなるかと思います。

どうしてもメールに頼ってしまうのは否めませんが、案件内容が重要であるほど「メールより電話、電話より直接会話」が有効だと私は思っています。

直接話すと、会話のキャッチボールができるので双方の理解を深めやすいですし、話し方のトーンで相手の様子をうかがうことができますね。また状況によっては、文面に残したくないような内容まで踏み込んだ会話ができるので、結果的に思いもよらなかった情報を収集できることもあります。

「自分は英語が苦手だから、会話よりもメールで説明した方が気が楽」という方もいらっしゃるかと思います。私もアメリカに留学したての時はそうでした。ですが、やはり人間、直接会話をした方が情が移るというものです。人との繋がりを大事にしたいですね。

さて、コミュニケーションのツールも大事ですが、それ以上に重要なのが日々の社内でのネットワークではないでしょうか。

皆様は初めての任務が来たとき、社内の誰に相談していますか? 同僚でしょうか、上司でしょうか。誰に相談すればよいか分からない場合、まずは社内組織や案件に基づいてベストと思われる人を選んで対応するのが一般的かと思います。そんな時便利なのが、組織表。どこの会社にも必ずありますね。相談相手を探すスタート地点としては、非常にいい資料かと思います。

ただ、この組織表だけを見ても、実際の社内の人間関係や状況は見えてきません。影のキーマンとなっている人、親身になって対応してくれる人、いい加減な人……会社には実にさまざまな人がいますが、それはこの組織表だけでは分かりません。

どんな案件であれ、なるべくスムーズに、賢く処理したいですよね。そのためには、組織表にある表面上の情報だけでなく、そこからは読み取れない裏の(でもとても重要な)情報を入手するのがキーになります。そのためには常にアンテナを張り、社内関係者と繋がりを持っておくことが必要ではないでしょうか。

情報ソースは、思いもよらないところに転がっています。ランチでの他愛ない会話や会議後の雑談だったり、女性社員同士のおしゃべりだったり。穴場なのが、喫煙所。私はタバコを吸わないのでよく分かりませんが、喫煙者いわく、タバコを吸いながらだと人はリラックスした状況でいろいろ話せるらしいです。こういったさまざまな機会を通して情報を集め、ネットワークを広げておきたいですね。

ここで、注意点が2点。1点目は、ゴシップには関わらないことです。口が軽い人、他人の悪口を言う人は信頼されませんので、そんな人にならないよう気を付けたいものです。2点目は、組織の順番です。さっさと上の人に相談したい時もあるかと思いますが、やはり組織上の順番を尊重することが大事ですね。いくら組織表はうわべだけといっても基本ですので、ここは気を付けましょう。

常日頃からいろいろな人々と関わり、繋がりを持っておくと、仕事がやりやすくなります。情報があるのとないのとでは、仕事の進めやすさは段違い。日々のコミュニケーションを通して、人間関係を大事にしていきましょう。

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北村祐子 (Yuko Kitamura)

北村祐子 (Yuko Kitamura)

ライタープロフィール

在米23年。津田塾大学を卒業後に渡米し、ルイジアナ大学でMBAを取得後、テキサス州ダラスにある現在の会社で勤務すること20年目。ディレクターとして半導体関係の部品サプライチェーン業務に関わるかたわら、アメリカで働く日本人女性を応援しようと日々模索中。モットーは、「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ホトトギス」。

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