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自動車運転免許証の書き換え手続き
文&写真/蓑田透(Text and photo by Toru Minoda)
- 2018年4月6日
車社会の米国ではほとんどの人が運転免許を持っていますが、今回は日本へ帰国(永住または長期滞在)する場合の免許証の書き換え手続きについて紹介します。この書き換え手続きですが、米国の運転免許保有者が旅行や仕事で一時的に日本に滞在するために申請する国際免許証ではありませんので、ご注意ください。
1.手続きの概要
米国の運転免許証保有者は、日本で日本の運転免許証に切り替えることができます。日本で新規に運転免許を取得するには試験(学科、実技)を受けて合格する必要があり、そのために多くの人が自動車教習所に通って試験のための学習を行います(日本の運転免許取得試験は米国より難しいようです)。しかし運転免許証の切り替え手続きを行えば、比較的容易な知識確認、技能確認だけで日本の運転免許証が取得できます。さらに米国メリーランド州、ワシントン州およびその他一部の国の運転免許証については、知識確認や技能確認も免除されます。
なお、切り替えに際しては米国の運転免許を取得してから通算で最低3カ月間米国に滞在していることが必要です。
2.手続き方法
1)場所
手続きは日本での居住地(居住予定地)の都道府県にある運転免許試験場で行います。たとえば東京都の場合、鮫洲(品川区)、府中(府中市)、江東(江東区)の3カ所の試験場があります(江東試験場は知識確認、技能確認の免除対象者のみ)。この手続きについては申請者が多く混雑が予想されるため、忙しい人はあらかじめ受付時間などを確認したうえで早め(午前中)に行くことをおすすめします。
2)提出書類
・有効な米国の運転免許証(2種類以上の免許を申請の場合はそれぞれ提出)
有効期限内の免許証でなければなりません。米国出国時には有効でも、日本での切り替え手続き時に有効期限が過ぎていると手続きできないので注意してください。なお、切り替え後も米国の運転免許証はそのまま保持できますので、有効期限内であれば米国滞在時に運転が可能です(制度改正されたり、他府県で取り扱いが変わったりするので要事前確認)。
・免許証の日本語による翻訳文(次項「その他」参照)
翻訳文については翻訳者の制限があり、日本自動車連盟(JAF)が作成したものでなければなりません(米国大使館で作成してもらうこともできるようですが、手続きを考えるとあまり現実的ではありません)。
・日本の運転免許証(現在および過去に受けたことのある方)
・住民票(本籍記載のもの)
・米国で免許取得後3カ月以上滞在したことを証明するもの(古い米国パスポートなど)
・申請用写真(タテ3cm、ヨコ2.4cm。6か月以内に撮影したもの)
※申請種目が複数の場合は、種目数に応じた枚数が必要です。
・手数料(東京都のケース)
◯申請料(普通:2550円、原付:1500円、大型・中型・準中型:4100円)
◯交付手数料:2050円
3)知識確認(学科)、技能確認(実技)
前述の免除国(米国はメリーランド州、ワシントン州のみ)以外の運転免許からの切り替えについては、知識確認と技能確認という試験が行われます。難しくはないと思いますが、受からなければ何度も出向いて受けなければなりません。最初に知識確認を行い合格したら技能確認を受けますが、技能確認は受験申込者が多くすぐには受けられません。東京都府中試験場では、現在(4月)1カ月半の予約待ちのようです。
3.その他
免許証の日本語による翻訳文は、最寄りのJAFで作成します(全国に支部あり。また郵送による手続きも可能)。翻訳手数料として3000円かかります。試験場での免許切り替え手続きとは別の手続きになりますので、試験場で書類審査が通らず日本の運転免許証が発行できなくても手数料は戻りません。
知識確認、技能確認では一定以上の視力が求められます(普通免許の場合、両眼で0.7以上かつ、一眼でそれぞれ0.3以上)。視力の弱い方でメガネ、コンタクトレンズの利用者は持参してください。
以上は東京都の申請手続きとなります。他府県でも大体同じ手続きですが、手続きに際しては事前に確認してください。
知識確認や技能確認が免除される免許証については、米国メリーランド州、ワシントン州の他、2019年1月1日よりハワイ州も対象となりました。
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