〔シンガポール〕東芝エネ、水素電力システムを海外初納入

アジア発の有効なビジネス情報を手軽にキャッチ!

東芝エネルギーシステムズが海外で初めて納入した自立型水素エネルギー供給システムH2One(同社提供)

東芝エネルギーシステムズは30日、電力・ガスの供給などを手掛けるシンガポール政府系企業SPグループの子会社に、自立型水素エネルギー供給システム「H2One」を納入したと発表した。海外で納入するのは初めて。他国展開の足掛かりとする考えだ。

SPグループ傘下のSPキャピタルに納品した。今月から稼働している。H2Oneの稼働台数は国内外合わせ12台になった。

H2Oneは、水素を製造する水電解装置、水素貯蔵タンク、純水素燃料電池、蓄電池などから成る。発電状況や電気使用量、水素の製造・貯蔵量を自動制御するエネルギーマネジメントシステムも備える。電力を水素に変換して貯蔵することで、電力を安定的に供給できるため、再生可能エネルギーを効率的に利用するのに重要な役割を果たせるという。

SPキャピタルに納品したのは20フィートコンテナサイズのワンコンテナモデルで、燃料電池の定格出力は3.5キロワット(kW)、蓄電池は10kW。受注額は非公表だ。SPキャピタルはH2Oneを活用し、シンガポールの電力系統運用に対する水素エネルギーの有効性を検証する。

東芝エネルギーシステムズの広報、高瀬悠氏はNNAの取材に対し「インドネシアやフィリピンでも、電力会社などとH2One導入の話を進めている」と明かした。

情報提供:株式会社NNA

アジア13カ国の拠点から、毎日300本の記事を有料で配信。現地の生きた経済・ビジネス情報を日々、素早く手軽にキャッチできる。現在7000社、約1万6000人のビジネスパーソンが活用。
https://www.nna.jp/corp_contents/infomation/2019/190802_nna/

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 2023年10月8日

    若者の自殺
    かなり重いテーマになってしまうのだけれど、最近、若い世代の自殺について考えさせられることが...
  2. 2023年10月6日

    フィレンツェの日々
    フィレンツェの遠景 誰にでもささやかな夢がある。イタリアで長い休暇を取ってみたかった娘家族は...
  3. 縦横無尽に川が流れ、湖や湿地帯、針葉樹林などの美しい自然が広がるピマチオウィン・アキ。世界複合遺産...
  4. こどもの進学の資金集め、老後の生活など、さまざまな理由で資産運用を始めたい人のために、アメ...
  5. パンデミックの終焉とともに、今年の春以降、各国間の交流が再開した。そして私は5月、日本の某学校法人...
  6. フロリダ、パームビーチで 石川啄木の短歌は胸に沁みる。「ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの...
  7. イヌワシやハヤブサなど、絶滅の危機に瀕している生物も多数生息するダイナソール州立公園 アルバ...
  8. プロベート(検認手続き)とは 長くアメリカに住んでいる方にもあまりよく知られていませ...
ページ上部へ戻る