「私たちなら、できる!」キャンペーン、COVID-19ワクチンの安全性を解説

バイデン・ハリス政権は、COVID-19ワクチンの信頼性を高めワクチン接種を奨励するために、全国民に向けた教育的キャンペーン「私たちなら、できる」を立ち上げた。その活動を支援する一環として、6月10日(木)、アジア系アメリカ人、ハワイ原住民、太平洋諸島系(AANHPI)のメディアを対象としたプレスブリーフィングがオンラインで開催された。

プレスブリーフィングでは、米国保健社会福祉省医務総監のVivek H. Murthy副提督(医学博士)、米国保健社会福祉省医務総監室のAdelaida M. Rosario中尉(博士)およびバージニア・メイソン病院(ワシントン州シアトル)感染症内科の千原晋吾医師(医学博士)をはじめとする地域の医師らが参加し、COVID-19ワクチンの接種状況に関して信頼できる最新情報を紹介した。

CDCの報告によると、米国に住む1億7200万人(6月10日現在)がワクチン接種を完了している。このうちアジア系(非ヒスパニック)は少なくとも6.1%、ハワイ原住民・太平洋諸島系は0.3%、すなわち推定626万人が最低1回はワクチンを接種していることになる。

米国保健社会福祉省の軍医総監、Vivek H. Murthy副提督は、「米国内だけでも、すでに3億回以上のワクチン接種が行われました。それにともない、ワクチンに関する膨大なデータが集積されています。このことから2つのことがわかります。1つ目は、ワクチンはCOVIDの感染予防に極めて有効であるということ。2つ目は、ワクチンの安全性は非常に高い、ということです」と述べている。

参加した医療専門家らは、家族や大切な人、地域社会を守るためにCDCのガイドラインおよびかかりつけ医の指導に従って、できるだけ早くワクチンを接種することが大切だと同意した。現在、12歳以上なら誰でもCOVID-19ワクチンを接種できる。「ワクチンについて疑問を持つのは当然だが、COVIDワクチンの安全性と効果は実証されています」と参加した医師たちは述べ、信頼できる人と納得できるまで話し合うことを勧めている。

COVIDワクチンによる長期的な副作用はまずない、という点でも医師たちの意見は一致している。千原医師は「長期的な影響はゼロに近い」と述べ、さらに「基礎疾患のある方も、COVIDにかかった方が重症化する確率が高くなるので、利益と不利益を考えるとワクチン接種を勧めます」と続けた。

「ワクチンの安全性と有効性は繰り返し証明されています」と千原医師は続けます。「ワクチンを打つことで自分を守るだけでなく、家族や職場など周りの人を守ることになります。また、重症化や死亡する可能性が減るだけでなく、万が一罹患しても軽症で済み、さらに周りにうつす確率も、ワクチンを打っていない人と比較して格段と下がります。より多くの人がワクチンを打ち、社会レベルで免疫力をつけることにより、パンデミック前の日常により早く近づけます」

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