問題の深刻度によって使い分ける「悩む」や「迷う」の英語
- 2017年7月20日
物事が決まらなかったり、中々結論が出せないことを日本語で「悩む」や「迷う」と表しますが、実はこれらは英語で直訳しにくい表現で、どの程度深刻な悩み事(迷い事)であるかによって使われる英表現が異なります。今日紹介するフレーズは日頃の問題についてどうしようと悩む時に使われる英表現を説明します。
カジュアルな悩み/迷い
1) I wonder if I should _____
→「(何をするべきか)悩む/迷う」
何かを悩んだり迷っている時に使われるとても日常的なフレーズです。悩み事や迷い事がそこまで深刻ではない場合に使われるのがポイントです。例えば、買い物で白か黒のどちらのシャツを買うか迷っている場合「I wonder if I should get the white shirt or the black one.」と表現します。日常生活のちょっとした悩みや迷いを示す場合ははこの表現を使いましょう。
✔︎“I wonder”を“I’m wondering”に置き換え「”I’m wondering if I should _____.」でもOK。意味とニュアンスは全く同じ。
✔︎悩んでいる対象(2つの選択肢)を明確に示したい場合は“or”を必ず使う。→「I wonder if I should + 動詞 + A or B.(AかBで悩んでます。)」
✔︎本来は文末に“or (not)”が入りますが、会話ではよく省略されます。例えば、パーティーに誘われたけど行くか悩んでいるときは「I wonder if I should go to the party (or not).” 」
✔︎“if”の代わりに、Who、What、Where、When、Why、Howを使う事もできる。
・I’m wondering if I should call him.(彼に電話するか悩んでいます。)
・I wonder what I should bring.(何を持っていくか迷っています。)
2) I don’t know if/what/whether _____
→「(どうしていいか)わからない/悩む/迷う」
カジュアルな迷い事でも深刻な悩み事でも使われる便利なフレーズで、「どうしよう?」と迷ったり悩んだりする気持ちを表します。上記1)の“I wonder”は「どうしようかな?」と気軽な迷いを示すのに対し、この表現は「どうしていいか(どっちにしていいか)分からない」のように、何かを決断できずに困っているニュアンスがあります。
その他、似たような意味のフレーズ
✔︎「I’m not sure _____」・・・物事が明確でない時
✔︎「I can’t decide _____」・・・物事を決断できない時
✔︎「I can’t make up my mind _____」・・・物事を決断できない時
・I can’t decide where to go.(どこへ行くか迷っています。)
・I can’t make up my mind what to order.(何を注文すべきか悩んでいます。)
深刻な悩み/迷い
1) I have a dilemma
→「悩み事があります」
日本語でもよく使われる「Dilemma(ジレンマ)」。英語では問題の解決策がどちらも望ましくない状況を表します。基本的には2つの選択肢がある状況で使われますが、必ずしも2つとは限りません。困難な状況が立ちはだかり、解決法が見いだせずに苦しむニュアンスがあります。例えば、仕事の“Dilemma”はよくあることです。今の会社は安定した給料はもらえるが、残業が多く自分にとってやりがいのない憂鬱な仕事としましょう。そんな中、給料は今の半分で設立してまだ間もない不安定な会社だけど、残業もなく自分の能力が発揮できる理想な仕事への転職のチャンスがおとずれたとします。家族も養わないといけない・・・だけど今の仕事は続けたくない・・・と悩むようなシチュエーションが“Dilemma”になります。
✔︎基本的に「I have a dilemma(悩み事がある)」はお決まりのセットフレーズです。このフレーズを伝えた後に具体的な悩み事を伝える。
✔︎“Have”を“Faced with”に置き換えてもOK。 → 「I’m faced with a dilemma.」
・We are faced with a terrible dilemma.(非常に厄介な悩み事に直面しています。)
・I’m going through a dilemma right now. I seriously don’t know what to do.(今、大きな悩み事を抱えています。正直どうしていいか分かりません。)
2) I’m having second thoughts about _____
→「◯◯について悩んでいます/迷っています」
“second thoughts”を直訳すると「2番目の考え」となり、一度決めたことを再度考え直すことを示す表現です。既に(最初に)決断したことが、本当にベストな決断だったのか考え直すような状況で使われます。
・I’m having second thoughts about moving to L.A.(ロサンゼルスに引っ越そうか悩んでんねんな〜。)
・Are you having second thoughts about taking that job offer?(あの仕事の依頼を受注しようか悩んでるの?)
3) I’m torn between A & B
→「AとBのどちらにしようか(板挟みになって)迷う/悩む」
“Torn”は「裂け目・割れ目」を意味し、何かしらの問題に板挟みになって悩んだり迷ったりしていることを表します。ポイントは感情的な悩み事であることです。どちらを選ぶべきか悩み「心が引き裂かれそう」のようなイメージです。例えば、サッカーの試合のチケット2枚を手に入れ、親友のAさんとBさんのどちらを連れていくか悩んでいる場合は「I’m torn between taking A or B」となります。
✔︎基本的に“Torn between”の後は動詞(〜ing)がフォローする。
・I’m torn between helping him or not.(彼を助けたろうか迷ってんねん。)
・I’m torn between traveling to Asia or Europe.(ヨーロッパを旅行するか、アジアを旅行するか悩んでいます。)
その他
What’s bothering you?
→「何を悩んでいるのですか?」
本来“Bother”は「イライラする」や「気になる」を意味する単語ですが、この表現は相手に悩み事があるのか尋ねる場合によく使われるお決まりフレーズです。
その他、同じ意味合いで使われるお決まりフレーズ
✔︎「What’s wrong?」・・・相手が何か不満や問題を抱えていると察知した時
✔︎「What’s on your mind?」・・・相手が考え事をしていると察知した時
・What’s wrong? Is everything OK?(大丈夫で?何か問題でもあるの?)
・Are you OK? What’s on your mind? (大丈夫かいな?悩み事でもあるんかいな?)
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