【ニューヨーク不動産最前線】
コンドミニアム、コープの審査期間が不透明

このコラムでも以前お伝えしましたが、ニューヨークでアパートを買ったり借りたりするのには、オーナーとの契約書のほかにコンドミニアムやコープのボードの審査にパスしなければなりません。契約書がサインされて手付金が支払われていたとしても、最終的にボードの許可が下りなければ購入することも賃貸することもできないのです。契約書も実行されません。

ボードの審査には、それぞれのビルにボードパッケージと呼ばれる申請書類のフォームと提出書類のリストがあります。収入証明書、雇用証明書、資産証明書、紹介状、身分証明書などかなりの量の書類が要求されるので、この準備が結構大変です。コープの場合は特に慎重に書類を準備する必要があり、厳しいビルの場合は用意する書類だけで200ページを超える場合もあります。書類の書き方や並べる順番にもコツがあり、ランダムに集めたものを提出しても突き返される場合があります。フォームの書き方でケチをつけられる場合もありますし、書類の不備はもってのほかです。せっかく時間をかけて用意した書類とフォームが有効に審査してもらえるように、ブローカーと相談しながら慎重に仕上げるのが重要です。

この書類審査ですが、通常は早いビルで1週間、遅いビルだと1〜2カ月もボードのプロセスにかかってしまうことがあります。厄介なのは提出してからクロージングの許可が下りるまでの時間がまったく読めないということです。就労ビザの審査と同じで、提出してしまった後は先方が連絡してくるまで待つしかないというのは、想像以上に忍耐力が必要です。途中で進捗状況や経過を知らせて来ることは、書類の不備ややり直しを告げられる場合を除いて、まったくありません。

本来、慣れたブローカーであれば過去の経験から、このビルならどのくらいの審査期間になりそうか予測ができました。ところが、コロナ以降まったくこの予測ができなくなってしまいました。どのビルも管理会社が人手不足となり、今までの倍以上の審査期間がかかるようになっています。審査を担当している管理会社に連絡しても担当者から返信があるのはまれで、タイムリーな通信というのは絶望的です。

もし今からNYCでコンドミニアムやコープを購入・賃貸しようとお考えの方は、心の準備と入居のタイミングに合わせた慎重な計画をお願いします。

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