将来に役立つお金の教科書2023

こどもの進学の資金集め、老後の生活など、さまざまな理由で資産運用を始めたい人のために、アメリカの株や保険、年金など、資産形成のポイントを専門家が伝授。お金のことを学んで将来に役立てよう。

アメリカでの資産形成

貯金大国といわれるほど「預貯金が大切」という考え方が根付いている日本。一方、アメリカではこどもの頃から各家庭で金融に関する教育が進んでおり、投資に関する理解が日本よりも進んでいる。日本のようにリスクを取らずコツコツお金を貯めていくよりも、多少のリスクを取ってでも投資によるリターンで資産を増やすことが、アメリカでは効率の良い資産の運用方法だと考えられている。個人個人がお金を回すことで国全体の経済が潤い、企業の業績が向上して結果的に配当が個人に返ってくるという好循環が生まれているのが、アメリカという国だ。

いざアメリカで投資を始めるにしても、投資において欠かせないのはリスク対策のための投資分散。投資には、政治経済といった情勢に関わる価格変動・為替変動のリスクや、株式、債券の発行体が債務不履行に陥る信用リスクなど、さまざまなリスクがある。異なる値動きをする商品に投資を分散させることで、いずれかが下落した時に大きな損失を被らないよう対策を立てることが大切だ。

ここでは、アメリカで人気の高い投資方法を紹介する。

株式投資

アメリカでの株式投資の大きな特徴は、1株から投資できること。日本では100株単位からしか投資できないが、アメリカでは少額で1株からでも気軽に投資を始めることができる。フィンテックや脱炭素社会といった世界のトレンドを象徴する企業、GAFAのような世界を牽引するIT企業など、今後に高い成長性が期待できる銘柄が多いので、投資のし甲斐がある。

また、高い配当金を期待できるのもメリットの一つだ。アメリカでは“会社は株主のもの”という考え方が根付いており、株主還元の一環として配当金の増額が積極的に行われている。毎年配当金を増額しているような企業に投資して株式を保有し続けることで、高い配当を受け取り続けることができるのだ。

ただし、株式投資は大統領選挙や債務上限問題など、政治的な要因で市場が乱降下するリスクもあるため、その点は注意を払っておく必要がある。

不動産投資

不動産投資もアメリカで活発な投資方法の一つだ。

日本では依然として新築が重視される傾向があるのに対し、アメリカの不動産市場では新築市場よりも中古市場のほうが規模が大きいという特徴がある。日本だと、マイホームを購入したらその家に一生住み続けるという考え方が根付いているが、アメリカは住み替えを繰り返すのが一般的なため、中古住宅を購入してから売却したり、賃貸に回してリターンを得たりといった方法が取られる。場合によっては築年数が経過していても、新築よりも価値が高いということも珍しくない。

不動産に投資するメリットとしては、株と違って不確実性やリスクが低いことが挙げられる。アメリカは比較的経済成長が安定しており今後も人口増加が期待できるため、不動産需要も拡大していくことが予想される。アメリカで不動産投資を行う際のポイントは、人口が増加している州を投資先として選ぶことだ。カリフォルニア州やテキサス州、ハワイ州などは人口増加傾向にあるため、売却や賃貸の需要は今後も高まっていくことが予想される。不動産投資を行う場合は空室リスクを防ぐためにも、各州の人口増加率を確認しておくことをおすすめする。

築年数が経過しても賃貸や売却ができ、自分たちの住居にすることも可能な不動産は、株の持つ不確実性を補う意味でも投資対象として検討する魅力が高いといえるだろう。

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