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Howdy Y’all !!!
文/山田由美(Text by Yumi Yamada)(テキサス州)
- 2018年10月1日
皆さん、今年の秋は例年よりも雨が多いように感じるのですが、皆さんの地域ではいかがでしょうか? 今月10月はハロウィーンです。
毎年ダラスエリアでは10月31日はそんなに涼しくなく、ハロウィーンコスチュームの着ぐるみを着せるにはちょっと暑いかなと感じることがよくあります。ダラスでは毎年、コスチュームを何にするかは小さいお子さんをお持ちのお母さんたちが頭を悩ませることの一つ(暑いと着ぐるみを着ているこどもの機嫌が悪くなるため)なのですが、今年の天気はどうでしょうか?
さて、ハロウィーンの話題に相応しいのかは分かりませんが、もしあなたの購入希望の家で殺人があったと分かった場合、どうしますか? テキサスでは家をマーケットに出す場合に、殺人・自殺・自然死の場合はバイヤー(買い主)に情報を開示しなくてもよいとなっています。
ただし、家が原因で亡くなった場合、たとえば漏電での火災による死亡、屋根裏の梁が落下しての打撲による死亡、床板の老朽化により踏み抜いてしまい、その結果亡くなった場合等は情報開示する義務があります。
でも、人の口には戸は建てられませんので、殺人事件や自殺が起こった場合はだいたい、近所の方からの噂話であっという間に分かってしまいます。セラーエージェントも売った後に後味の悪い思いをしたくないので、大体の場合はクライアントが物件を内覧した直後に連絡をして、何があったか教えてくれます。
一度、クライアントの方と内覧に行った物件で、カーペットがすべて撤去されていて、何とも異様な雰囲気だったことがあります。2階の一部屋の中央に丸いしみがあったのですが、水漏れするような個所ではないので何だか変だなと思っていたところ、夕方になってセラーエージェントから連絡があり、首吊り自殺があった物件だったと教えられました。
かなり驚きましたが、なるほど、あのシミはそういうことだったのかと納得がいきました。不思議なことに、家の中に人がいる雰囲気(いわゆる霊)はなく、すっきりとしていました。きっとご本人は成仏なさっていたのでしょうか……(怖)。
普段物件をご案内している時は、あまりこのような物件に当たることはありません。ただ、以前ミシガンに住んでいた時に、殺人事件のあった物件に住んでいた隣人がいました。ご本人たちは何も感じないし、家が格安(市価の3分の1くらいで本当に驚くほど安かったそうです)だったので問題ないと言っていました。立地条件も良い物件でしたので、近所の方から聞かなければそんな事件があったなんて一生分からなかったと思います。
たしか霊現象として世界中に有名なのは、カリフォルニアのサンノゼにある、ウィンチェスター銃を作っていたオーナーの奥様が建てた「Winchester Mystery House」だと思いますが、ダラス近郊でも霊現象が起こる家として有名な物件が実際に何件かあります。ただし、わざわざ訪ねて行くことはおすすめしません。
冒頭でも書きましたが、10月末はハロウィーンですね。ハロウィーン当日は、お子さんたちと安全に楽しくお菓子をもらって歩いてください。懐中電灯を持ってお子さんの手をしっかり握り、事故のない楽しいハロウィーンをお過ごし下さい。くれぐれも本当のホーンテッドハウスには行かれませんように。
この時期、ティーンエージャーが行きたがるコーンメイズやホーンテッドハウスも、必ず大人が付き添うことをおすすめします。思わぬ所で事故に遭うこともありますので、大人の目も必要です。
ちなみに私が冒頭で「Howdy Y’all!!!」と書いたのは、テキサン(テキサス地元民)が言う「Hello, Everybody!」もしくは「How do you do? Everybody?」のテキサス訛りです。「Y’ALL Come Back」と最後に言うことも多いのですが、こちらは皆さん、ぜひテキサスに帰って来てくださいねという意味です。
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